復調とはいえない大瀬良をチームで盛り立てて勝たせた大事な1勝

復調とはいえない大瀬良大地のピッチング

まだまだエースというには遠いピッチングだった。良いときの大瀬良のピッチングと比べるとほんの少しだけ踏み込めておらず、上体で投げているようだ。何より抑えられない試合が続いているせいか、表情も自信がないように見えた。

大瀬良が良くないなら、野手が盛り立てる

初回から連打で4点をとり、大瀬良を盛り立てる。だが、3回と6回以外は常にランナーを置くかたちとなり、いつ追いつかれてもおかしくない状況だった。中押し点がほしかった6回裏。鈴木誠也のヒットでノーアウトランナー1塁となるが、盗塁死で1アウトランナーなしとなる。少し流れが悪い中、2アウトから林が2塁打を打った。そこから松山がフォアボールを選び、今日復帰した菊池涼が貴重なタイムリーで追加点をとった。決して打ちごろの球ではなかった。続く大瀬良のところで中日の守備が乱れ、さらに追加点を奪い、6-2とした。

中押し点がほしいところで起こった盗塁死。少し流れが悪くなったが、2点を追加できたことが大きかった。

中押し点があったから踏ん張れた

7回表も大瀬良続投。連打でノーアウト1,2塁にしてしまうが、最後の力を振り絞るようにそこから3人を抑えた。あの中押し点があったからこそ、少しだけ気持ちに余裕が生まれて、大瀬良を踏ん張らせたはずだ。

エースとはいえ周りに助けられてもいい

最後は栗林が1人ランナーを出したが、しっかり抑え試合終了。そしてヒーローインタビューは投打のキャプテン、大瀬良大地と鈴木誠也だった。ヒーローインタビューでは、鈴木誠也に「大地さんがガリガリになってしまう」といじられていたが、ファンとしても不安げに投げる大瀬良を見て心配していた。

大瀬良はエースとしてキャプテンとして自分が勝たないとと責任感が強い選手だ。確かにエースはチームを常に引っ張らないといけない存在。だけど、周りに助けられることがあってもいいはずだ。人間誰でも調子の悪いときはある。エースが周りを引っ張り、エースが勝てないなら周りの皆が助ければいい。それがチームだと思う。今日は連打が続き、野間のファインプレーがうまれるなど、野手が大瀬良を勝たせた良い試合だった。