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【ボイトレ・脳トレ・シニアライフ】第54話

N♠「この辺りから、呼吸の効率化を追求しながら、無駄な息もれを徹底的に無くして行くボイトレに舵を切って見よう。
以前、紹介した風船呼吸は、息もれが無ければ、理想的な呼吸法の1つだよね。この時の注意点は、風船のゴム素材が柔軟で完璧な密閉度を備えている事だ。この風船を身体内にアレンジして、発声を最適化するのが、これからのボイトレの課題となるからね。」

B♡「風船の様な球体呼吸は、球体の中心点が息(虚数)の出入口なのよね。この感覚が、ピンとこないわ。」

N♠「球体の中心点では、息(虚数)を吐けば、息(虚数)が湧き出し、吸えば一点に吸い込まれるイメージを持っていれば良い。腹部球体・頭部球体が連携しながら腹式呼吸を行うと頭部中心点から湧き出す息(虚数)が、最適化された発声呼気を生み出すぞ。この球体呼吸を脳トレで整理して置くと、呼吸ロスが最小化され発声の安定感がアップするので、当然ボイトレ効果が体感できるはずだ。」

B♡「腹式呼吸の理屈が全然理解出来ないから、ボヤーっとした感じで発声してるけど、今一、脳みそで整理できないのよね。」

N♠「この段階のレベルでは、消化器呼吸を前提にしているから腸の空洞が腹式呼吸のエリアだよね。腸空洞を密閉している腸筋膜は柔軟で伸びチジミ縮みするから、息(虚数)の圧力に応じて、トランポリンの様な効果を生むよ

ね。このトランポリンの反発力が、発声呼吸をサポートしてくれるので、ボイトレの中で感じとって欲しい。」

B♡「息(虚数君)の膨張・収縮が、腸筋膜(実数君)を使いこなして虚数ボイスを主役にすれば良いみたいね。腸筋膜が脱力するのが前提なのよね。腸ボイトレの体感が、楽しめそうな気がしてきたかも。」

N♠「腸空洞と同様に、頭部空洞でも息(虚数君)と頭部筋膜とが、しのぎを競っている。当然、脱力して柔軟な頭内ボイトレを楽しんで欲しい。
頭部エリアでの課題としては、喉の開閉が直接発声を左右するので、慎重なボイトレで高い音程に挑んで欲しい。高い音程が楽に出せる迄、楽しみながら呼吸体感の僅かな変化をキャッチするんだぞ。」

【数学好きの方の為のボイトレ数式コーナー】
消化器系呼吸では、ボトムの肛門括約筋が、しっかり密閉を担当します。この密閉も息(虚数)に100%依存する訳ですから、かなりの吸い込みパワーをボイトレする必要が有ります。一方、息(虚数)の出口は頭部にある口が担当する訳ですから口の開閉が声質に深くかかわります。息(虚数)を包み込んでいる筋膜は、重力・弾性力・密閉力・・・等に応じた変化が常時進行しています。従って、筋肉(実数君)達を静止させようとすると、脱力の前提が崩れてしまいます。これは簡単そうで、かなり難度の高い操作です。例えば、歩行中に骨に絡まって捻転する、ふくらはぎの自由運動を止めない意識を欠かさなければ、簡単な疲労軽減対策となります。人間にとって静止する事は、様々な外圧(重力・膨張力・収縮力・慣性力・弾性力・風圧力・捻転力・・・)に対しバランスコントロールを迫られる、とても厄介な状況なのです。バレエに見られる片足立ちでの静止は、中心軸近辺の微細運動を

止めない事で維持されています。発声を安定させるのも、同様に呼吸軸での虚数微細運動(息の流れ)を止めない意識が欠かせません。かなりの難題ですが、脳トレに組み込んで、ボイトレに役立てて下さい。


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