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ヘルシンキの書店巡り2024

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今回の執筆者 服部久美子
専門言語   英語、スウェーデン語
居住地    日本
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スウェーデンのスンツヴァルからヘルシンキまで来てくれた葉子さんと丸一日ヘルシンキの本屋巡りをしてきました。

前回来たのはコロナ禍の前ですから5年以上たっています。ヘルシンキのアカテーミン書店では、フィンランド語だけでなくスウェーデン語、英語の本もとても充実していたので買いたい本のリストを作って期待して行きました。

前回は、このように棚は本でぎっしりで、新刊だけでなくシリーズものもそろっていました。

これは前回きれいに並んでいた、気に入りのミステリー作家ジョー・ショーロンのチェン警部シリーズ(英語)です。アマゾンでは手に入らなくなったので、ここで新刊4冊を手に入れる気満々でしたが、もうこの作家の本は置かないそうです。

今は売り場自体がかなり縮小し、ペーパーバックの棚も、面陳でやっと埋めているような感じでした。悲しい...

そこで、教えてもらった Rosebud 書店に行ってみました。初めて行ったのですがこちらはフィンランド語と英語の本がまだたくさんありました。 


ここで、中世エストニアを舞台にした”めちゃ”面白い薬屋メルヒオルシリーズのフィンランド語訳(原著エストニア語)をそろえることができました。アカテーミネンのネット書店でも数冊買ったのですが、送料・手数料の方が本より高かったのには驚きました。(日本でもシリーズ最初の本がそのうち出るといううわさあり。)

ほかに、ポピュラーサイエンスの本を探したのですが、Rosebud には宇宙に関する本が1冊だけ、アカテーミネン書店では2、3冊あった数学の本から「数を使わない数学」を買ってみました。フィンランド語の数学表現を知る役には立つかな。

他にも古書店など4軒回って、今回のヘルシンキでの収穫です。

トップ画像はフィンランド語で最初に長編小説『7人の兄弟』を書いたアレクシス・キヴィの像です。下の写真は私が買った子供向け絵本版『7人の兄弟』(左)と葉子さんと一緒に買ったフィンランドの歴史の本です。

アマゾンでもアカテーミネン書店でも「紙の本」が減って、電子書籍やオーディオブックへ移行する傾向があるようです。紙の本に鉛筆で印を付けながら読む私にとってつらいです。

葉子さんと行ったヘルシンキの猫カフェの三毛猫さんで締めます。

文責:服部久美子
経歴 東京大学で博士号(物理)、その後数学に転向して東京都立大学名誉教授
訳書 『フラクタル幾何学』、『フラクタル』、『証明の読み方・考え方』(すべて英語から)
英語、スウェーデン語、フィンランド語の一般読者向け素粒子・宇宙物理学、一般読者向け数学書、専門書では確率論、フラクタルなどに関する本の翻訳可です。

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