G線上のアリアとお葬式と。
バッハの音楽は、何かしら本質的なところへチューニングしてくれる気がする。G線上のアリアを流しっぱなしにして、掃除や洗い物をするのが習慣だ。そんな時間は、心が静かになって、ノイズが消えていく。
ある日のそんな時間。
パートナーが言った言葉に、なんとも言えない感覚を覚えた。
「ゲームの中で、一度死んで再生するときのオンガクみたい。お葬式みたいな」
私はなんと答えたらいいのかわからなくて、へぇ、そうなんだ、みたいな返事をしたように思う。
少しずつ開いてきていたパートナーとの距離感が、さらに大きくなった気がした。それは「哀しみ」を伴った感覚だったのかもしれない。
今思えば、ある意味「お葬式」みたいなエネルギーの中に、私はずっといたのかもしれない。本来の私に生まれ変わる前の。
そのあと暫くして、長年パートナーと暮らした家を出た。
「過去」というのは、身体でいえば背中に宿っているように思う。
過去のことを思い出すとき、罪悪感だったり、切なさだったり、そんなものがまだ、自分のエネルギーの中にあるのだな、と感じる。
誰かをずっと笑顔にしてあげられなかったこととか。
もう少しうまくやれなかったこととか。
でも、それはもう過去のこと。
私は新しいストーリーを始めることを選んだ。
過去ではなく、作りたい未来にフォーカスするのだ。
蠍座の季節は、なんだか過去の痛みを浮き上がらせてくる。
この季節は、私の12ハウス、潜在意識の部屋に、空の太陽が入ってくるから、普段の思考にはあがってこないような、考えないようにしていることたちに、フォーカスがあたってくる。
背中に宿る切なさは、実際の「痛み」として存在している。
毎日のヨガで、その痛みをほぐしていく。
身体の痛みは、確かに前へ進むことを阻害する。
痛みのない身体は、パワフルだ。
この地球で体験したいことを体験し尽くすこと。
そろそろ本気でそこへ向かう時期なんだろう。
たしかに時代は変わっている。
関係性やモノやおカネを所有する時代から、体験を楽しむ時代へ。
自分の住みたい世界を自分で作り出す時代へ。
どうしてこんなことを書いているのだか、よくわからないけど。
11月には月蝕。12月には日蝕。
誰しも何かしら大きな変容のときなのだと思う。
誰しもが描きたい世界を描いていけるといいな。
今日のオンガク
Lucky Kilimanjaro「Drawing!」
https://youtu.be/dwnnkjdAJkA
ここまで書いといてバッハじゃない(笑)
この人たちの醸す雰囲気が、なんだかとってもあったかくて好きだ。