2024年、エンタメ横断ニュースまとめ!

はじめに

次世代出版社BookBaseの代表オタクペンギンです🐧
年末にも差し掛かったっていうことで、2024年の振り返りをニュース記事を基点にやっていきます。
そして、それらを踏まえて、2025年はどうなっていくのか、どうしていくべきかという話を出版社を経営する身としてやっていこうかなと思います。

まずは、情報出しとして2024年に出ていたニュースを元に、各媒体ごとに振り返りましょう。

ニュースの重要度などは個人的な偏見をベースにしていますのであしからず!
ザクッと『コメント』は入れますが、さらに横断的な振り返りは次のnoteで書きます。

【エンタメ横断、重要トピック】

ソニー、KADOKAWAの筆頭株主に 資本業務提携契約を締結         
ソニーG、IPなどの買収を積極検討 1.8兆円の枠内で=社長
逆風の書店経営 全国261社の3割が赤字、半数近くが減収
「2028年までに本屋はすべて消滅する」…元書店経営者が真剣に訴える「瀕⑤死の店舗を再生させる12の提言」
内閣がエンタメ産業活性化を議論 「日本のコンテンツ海外売上は鉄鋼、半導体に匹敵」
KADOKAWAグループの複数ウェブサイトにおける障害の発生について
相次ぐVisa利用停止「米国本社は判断・指示していない」「現場が判断」

【コメント】
2024年において、かなりの存在感があったのは『ソニー』と『KADOKAWA』だったじゃないかと思います。

①のKADOKAWA買収に関しては筆頭株主に収まりましたが、そもそも②のとおり、IPについての方針を当初から掲げており、アメリカでも老舗の映画会社であるパラマウントの買収や、めちゃコミック運営の買収に名前が上がるなど、かなりアクティブに動いていた印象です。

結局は叶いませんでしたが、KADOKAWAを完全に買収していた場合はKADOKAWA傘下のフロム・ソフトウェアなどが手に入る代わりに、ソニー傘下のアニプレックスが他の小集講の三大出版社との折り合いがつかなくなるなどの可能性もあったので、そのあたりの懸念もあったのではと思います。

そして、出版社としては③④の書店に関するニュースはかなりのインパクトがありました。
なんだかんだ紙だよねと言われてきた書籍流通ですが、コロナ時の打撃を回復しきれないまま倒産まで行ってしまったという状況です。
政府なども書店の減少に危機感を持っているようですが、産業として復興させるには一時的な延命だけでは難しい…というところのようです。

⑦⑧については、外部要因の部分で障害が顕在化したニュースですね。
KADOKAWAのようなテックにも力を入れているところですら、あれだけの被害を受けるというのは同じくテック企業である弊社もかなり恐怖を覚えました。

また、クレジットカードについては、これを書いている今も混迷の状態です。山田参議院議員を中心に、政府からも問題視する声が上がっており、VISA本体は検閲ではないと言っていますが、未だにあらゆる企業でVISA・Masterの取引中止がニュースになっています。
この流れは変わってほしいところですが……。

【漫画ニュース】

ピッコマが年間取引1,000億円を突破、電子マンガ単一プラットフォームとしては世界唯一
小学館マンガワンが『ウラ漫 ―漫画の裏側密着―』開始。
③漫画家の鳥山明さん死去 68歳 「ドラゴンボール」「Dr.スランプ」など
『ドラゴンボール』世界初テーマパーク建設へ サウジアラビア・エンタメ総合都市「Qiddya City」に
ブラックストーンが「めちゃコミ」運営会社買収へTOB-関係者少年ジ⑥ャンプ+:マンガ業界初の試み 海外向けマンガアプリで読み切りを全世界同時公開

【コメント】
漫画についてですが、電子市場の伸びが今年も顕著に出ていたと思います。①にあるピッコマもそうですが、コミックシーモアも800億を超えたニュースもあり、国内市場だけでも相当のボリュームが出ています。
弊社でも、いくつかのプラットフォーム様とお仕事させてもらっていますが、どこも自分たちの立ち位置を明確にしつつ、ここから伸ばすためにオリジナル作品に力を入れようという流れはあるようなので、ここからどうなっていくはさらに見ものですね。

個人的なトピックとして、②もかなり注目しています。
まぁ見始めたのは11月とかだったんで相当遅かったんですが、小学館という会社であそこまで赤裸々なことをやるというのは、すごく大胆な判断だなと思います。おそらく、編集部の方々が相当頑張って通したんじゃないかと思います。
エース編集者的な千代田さんを筆頭に皆さんキャラが立っててすごく見応えがあります。見てるだけでも漫画への熱量が見れてめちゃくちゃいいですね。
合わせて興味深かったのは視聴者の方の反応でした。僕も編集者なのでわかりますが、暗黙的に編集者は前に出てくるな!という意見を持った方もたくさんいらっしゃいます。そういった方には刺さりにくいコンテンツですし、コメント欄などでは実際にそういう批判も見受けられました。
ただ、結果としてマンガワンへの応募作が増えたり、読者も増えたようなので、露出することを恐れてはいけないという教訓でもあるのかなと思います。

③については訃報ということもあり、詳しいコメントは慎みますが、本当に驚きましたし、未だに喪失感があります…。
今を生きる人間として。受け止めながら進むしかないのですが…。

【ラノベニュース】

KADOKAWA、ラノベのサブスク展開へ 「カクヨムネクスト」を3月から提供
カクヨム作者に7億円以上を収益還元!贈られたギフトも30万個以上に!!
「魔法のiらんど」が「カクヨム」と合併、25年3月末
④オーバーラップがMusaに吸収合併
⑥小学館、北米でラノベアプリ AI翻訳使いアニメ関連作品
ラノベ出版のBookBase、3億円調達 月10冊体制に

【コメント】
続いて、弊社のメイン領域であるラノベニュースですが、そもそもラノベ中心のニュースが少ないので、取り上げ的には限定的になりました。
実際、身を置いてる人間としても大きなニュースはそこまでなかったので仕方ないとも思いますが…。

個人的な驚きは③ですね。ついにか…という気持ちもありますが、一つの時代が終りを迎えたという感じはします。
④については、結局どういうことなのかあまりわからなかったですね。オーバーラップ社は上場を目指していたはずなんですが、買収されたようで、しかしMusaという会社の実態があまりわからないまま…という感じでした。

⑦に関しては手前味噌も良いところなので、ここでは省きます。次回のnoteで詳しく振り返ります。

【アニメニュース】

アニメ映画に投資資金、みずほ証などが年内にファンド-活性化に一役
アニメ界に食い込む総合商社。アニメ『チ。』は伊藤忠、丸紅は小学館と新会社
ソニーの海外アニメ配信サイト「クランチロール」会員数が1,500万人突破 漫画家起用したリブランディングも実施
ぶいすぽっ!長編アニメーションプロジェクト始動。期間限定で『STUDIO MEMBERS』募集!

【コメント】
アニメについては、逆にトピックが多すぎたので限定的に取り上げました。
というか、アニメが主としたニュースではなく、かなり横断的なニュースが多かった印象ですね。
アニメの問題として、製作数が上がっていくなかで人手が足りてないことなどがありますが、アニメへの期待値は上がり続けているので①の金融側の動きや②の業界参入などが目立ったように思います。
しかし、根本的な問題解決は難しいということで、2025年以降も問題は噴出してくるのではないかと懸念はありますね。
製作数が下がったり、新たなビジネスモデルが出てくれば…という感じはあるんですが…。

またあえて上げていませんが、生成AIに絡めたニュースもたくさんありました。とはいえ、そこを取り上げると別の問題が発生するので今回は上げていません。
実情として、まだまだこれからを見ないことにはわからないと思います。

【Webtoon】
ジャンプの縦読みマンガアプリ「ジャンプTOON」登場 まずは28作品配信 “タテ専用”の投稿サービスも
LINEマンガ親会社が米ナスダック上場で時価総額29億ドル、NYタイムズスクエアを日本発webtoonがジャック
米ナスダックに上場して話題になったウェブトゥーンエンターテインメント(WBTN)が低調な株価
韓国発の縦読みウェブ漫画「ウェブトゥーン」が大失速…ユーザー離れに株価急落、集団訴訟まで

【コメント】
Webtoonですね。
トピックには上げてませんが、ニュースを振り返っているとなんだかんだまだまだ参入を表明している会社も多かったですし、ほかメディアとの提携が多かったりと存在感はかなりありました。期待値は以前高いのかなと。

ただ、トピックで上げたように総本山である韓国を取り巻く環境が悪いのもあって、なかなか楽観視はできない状況かなと思います。
アーリーの投資家に関しては、ショートドラマのほうに切り替えている印象ですし、韓国の状況が悪いとなるとこれまでの仮説が間違っていたのでは?という疑惑にもなるので、ここからはかなりの踏ん張りどころだと思います。

とはいえ、通してみると読者も着実には増えているようなので、ここで日和らずに通せるかが勝負ですね。

【エンタメスタートアップニュース】

オレンジ、総額29.2億円のプレシリーズA資金調達を実施
マンガ・アニメ・ウェブトゥーンのIPプラットフォーム事業を手がける コミックスマート株式会社に出資
テラーノベル、トーハンと共同でコミックレーベル「テラーコミックス」を設立。小説共有プラットフォーム発のコミカライズ強化へ
任天堂と株式会社ポケモン、ポケットペアを提訴。『パルワールド』の特許侵害で
ソラジマがインドネシアの漫画制作スタジオへ1億円出資
ショートアニメ累計再生100億回のPlott、10億円の資金調達を実施

【コメント】
ラストになりますが、エンタメスタートアップの動向です。
調達のニュースが多いですが、様々な方面で大きな金額の調達が成功している印象です。とはいえ、弊社も含めて資金調達はあくまでそのときのスタートラインに立てたというだけなので、この資金をもとにどう展開していくかはこれから次第です。

④についてはスタートアップなのか?という疑問はありましたが、他にいれるところもなかったので、こちらに入れました。
ゲームは今回多くなりそうだったので省いていますが、任天堂はやはり周到だな…という印象もありました。

これらのスタートアップがここから躍進していけば、各業界の勢力図も変わっていきますし、新たな領域も生まれてくると思うので、頑張りたいところです。
それぞれの企業内でも、日本におけるエンタメの重要性は理解していることもあり、使命感を持てているというのも要因だと思います。

最後に

2024年のエンタメ横断ニュースでした。
直近のニュースはさすがに覚えていますが、年初のニュースなどはそうだったなーというのも多く、振り返るのは大事だなと思いました。

また続報がないニュースもありましたが、その時々の事象として捉えるのではなく、連続した流れを見ていくとよりそのニュースの意味と重要性がわかるのもいいことかなと思います。

次回は、これらを踏まえて2024年の総括的なニュースを振り返ろうと思ってます。
まだ書いてないので、書いてみて出す順番などを変える可能性はありますがそこはあしからずでお願いします。



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