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210714【日本-オーストラリア】どっちも好き!

MS&ADカップ2021@サンガスタジアムby KYOCERA, 京都
1-0(0-0,1-0)

記録

日本
4-4-2
オーストラリア
3-4-3→4-4-2

正直Matildasの試合が日本で見られるとは思っていなかったので、マッチメイクには感謝している。なでしこももちろん応援しているし、オーストラリアも応援している。アジアカップの2戦もそうだったように、なぜか日本が押されながらもワンチャンスを生かす展開になるらしい。

なでしこ目線

勝つことはもちろん大事。ただ、ピークはこの試合ではなく来週なので、強い相手とできる練習試合という捉え方をすれば、気の沈むような大敗でない限り大きな問題ではない。興味の薄い人たちに刺さるか刺さりにくいかの違いでしかない。

相手の前からのプレッシャーに相当手を焼いていたのは間違いないのだが、それ以上にトラップミスが多過ぎた。コンディションの問題なのかピッチとのアジャストの問題なのかは不明だが、とにかくファーストコントロールが浮き上がる選手ばかり。直接ボールロストしたわけではないので、はた目には分かりにくいかもしれない。

プレッシャーを受ける→逃げのパスを出す→コンミス→プレッシャーを…の繰り返しで、最終ラインから1つずつ前進することができなかった。さらに、コースがないと思ったら足が止まってしまったので、それもプレスを受ける要因に。横や後ろに逃げるのであっても、もう少しテンポを上げれば、勝手にズレてくれたかもしれない。

オーストラリアは最終ラインを5枚にしたものの、日本が右サイドでSBとSHの数的優位を作ってボランチないしは、トップが加わってトライアングルを作ったときに、WBがあっさり食いついてくるので大外が空く。捨てているのかもしれないが。なので、WBを引き出してから外に当てると、今度は外側のCBが寄せないとならない。するとポケットゾーンが空くので、リターンを出してあげればok。フロンターレならサクッとやれる。

長谷川と岩渕は一対一で相当勝負していたけれど、勝った印象は一個もない。それはまぁ悪いことではない。勝てるようになってくれとは思う。もし本大会に向けてのブラフだったら感動する。

親善試合なのに縦パスのトライが絶望的に少なかったのは気がかり。あえて見せなかったのかな。ボランチも最終ラインも驚くほど消極的な気がした。サイドから浮いたクロスが多かったのもよくわからない。高さで負けているのよ?

後半に4人を入れ替えてからはかなり改善。まず、足元がしっかりした。それから田中美南が素晴らしかった。ボールを引き出す前にワンフェイク入れて引いてくるから、マーカーを離してもらえることが多く、なおかつきちっと収めていた。遠藤純との連携も良さそう。今日の試合だけなら序列は変わるぞ。

中盤のルーズボールの競り合いで必ず負けていたので、今後相手がラフに蹴ってエセストーミングとかやってくると結構厳しそう。正直ネガティブな面は多かったけれど、繰り返しなるが本番ではないので。楽観視ではなく肩の力は少し抜いておこう。

Matildas目線

今までは4-3-3ベースだったので、3バックは斬新だった。守備陣形は5-2-3型でシュトゥットガルトと同じ形で世界のトレンドに乗っていることがうかがえる。前3枚がGKとCBに対していい圧力を掛けられたので、プレッシングの面では合格点どころか花丸だと思う。

日本相手なら蹴らせれば中央でも外でも勝てる。通されたところでサポートも遅い。あとは日本目線でも書いた通り、サイドへ通させない立ち位置からサイドで守る陣形になったときに、部分的数的不利がバレないように隠せていたかどうか。

攻撃面ではシンプルに個人の足下力がもう2歩欲しい。特に2シャドー。日本の守備陣形を動かして縦パスのコースは作れていて、実際にボールも出ていた。そこで毎回収まって、はたいてから自分がボックスに入っていけるようだと相手からすると怖くなる。前半に一度中央でヘディングしたのがあったけれど、基本今は中にカーしかおらぬ。

後半のパワープレーもどきは迫力があった。ファウラーはスピード系っぽいのでシンプルに裏に走らせるのも1つの手か。

ボランチ2枚はまったく問題ない。バン・エグモンドに至っては後ろの席の人が絶賛していた。もちろん僕も。クーニークロスもうまくバランスを取れていたし、後半途中からはしれっと4枚の左に回っていて、ユーティリティ性も感じさせた。

最終ラインはカーペンターが3枚の右に入ったことで、1つ飛ばしたグラウンダーも入れられるし、長い斜めのパスも蹴られるようになった。当然突破力もあるので、WBを追い越す作戦も取れる。うちにいたころの航や山根かと。試合後にはリヨンメイトの熊谷と談笑していた。21歳で2回目のオリンピック。すごいでしょ。ぜったいオーストラリアを背負って立つ子になるよ。

会場運営

黄色ビブスはボランティアスタッフかな。入場ゲート案内や記念撮影ブースでお世話になった。地域的なことなのかもてなしなれているのか、口調も相まって人当たりが優しい。スタジアムは素晴らしかった、また行きたいってもちろん思えるけれど、それと同じくらいスタッフの方がこういう対応してくれたらまた足を運ぼうって思える。

記念撮影ブースにも工夫があって、今まではなでしこの集合写真や記念パネルでの撮影だけだったところが、今回は疑似記者会ゾーンやJFAロゴモニュメントが設置してあり、座って撮影が可能に。スポンサードリンクももちろん置いてある。メッツコーラやキリンビールでなく、生茶、iMUZE、午後ティーだったが。

入場者数は2,584人。もちろんもっと入って欲しいけれど、現状のなでしこリーグやWEプレ、水曜ナイターにコロナ情勢を考えれば十分だとも思う。J2で2,500人が運営ボーダーなんて聞いたことがある。逆にこれ以上増えると、帰りのコンコースがあふれそう。電車に関してはJR西が臨時を出してくれていた。嵐山を越えて急に風景が変わるにはビビるけれど。

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