4月から社会人大学院生になります
約1年ぶりの投稿ですが、タイトルのとおり、今年の4月から社会人大学院生となる運びとなりました。昨日、すべての必要書類を提出したので、無事受理されれば入学できると思います。大学院は、北陸先端科学技術大学院大学(通称JAIST)の 東京社会人コース 前期博士課程(先端科学技術専攻)です。
私自身は個人事業主兼会社役員的な働き方をしているので、大学院で学修と研究を行っていくのは時間的になかなかにチャレンジングかもしれません。今のところ、研究内容は損害保険数理や確率論(確率過程)を用いたOSSのリスク評価系を考えていて、入試の小論文やプレゼン資料もそれに纏わるものを準備しました。理論寄りの研究で、今ある体系を一般化して異なるドメインに適用するという内容なので、特に仕事に直接結びつくものではないですが、楽しんでいければと思っています。(他にも興味のある分野があるので、実際に入学したら研究テーマは変わるかもしれません。)
JAISTを選んだ理由
JAISTを選んだ理由は、フルタイムで通わなくて良い社会人向けのコースを設けていて、かつ情報科学系の学位取得と研究を両立できるという唯一性が大きいです。むしろ、大学院に行こうと考えた瞬間にJAIST以外は選択肢に無かったくらいでした。(とはいえ、私のリサーチ不足が故に、他に同様の条件の大学院が見つけられていないだけかもしれません。)
入試の準備など
入試に必要な書類として、
入学後にやりたい研究内容を要約した小論文(1000字ほど)
小論文のプレゼン資料(面接時に研究内容を面接官に説明する資料)
の2つが、特に受験する人にとっては用意にエネルギーを要するものかと思います。私の場合は、入学後にやりたい研究内容が具体的に定まっていたので、先行研究から課題発見 -> 解決手法の提案という流れがうまく作れず、先行研究の課題とやりたい内容との着地点をつくるのに非常に苦労しました。小論文を書くまでに、だいたい15個くらいの論文を読んだと思います。小論文ができたら、指導教員となる先生[1]に添削をお願いし、修正案を取り込んだものを大学院に提出いたしました。(お忙しい中、小論文を添削してくれた先生には感謝しかありません。)
プレゼン資料に関しては、小論文で伝えきれない先行研究の課題や、具体的な研究の内容を説明することに努めて纏めました。ページ数は16ページほどです。(面接時のプレゼンの持ち時間が7分なので、かなりギリギリのボリューム)
また、私は大学を卒業していないため、入学資格審査を受ける必要がありました。入学資格審査は、一般の入試の提出物に加えて、学力を証明する資料の送付が許されているため、関連分野の著書2冊の原稿を一緒に郵送いたしました。その他に、応用情報者試験などの資格があれば、証明書などのコピーを送付してもいいかと思います。(学力を証明する上で、著書の送付がどれほど意味があったかは全くわかりません。)
入試当日の話
私は2021年10月の1回目の社会人選抜に応募しました。コロナ禍のため、オンライン開催(CISCOのWebexを利用)での入試でした。そのため、Webexに資料をシェアし、プレゼンを行いました。プレゼン終了後は、主に研究内容に関する質疑応答という内容の面接でした。結構具体的な質問が飛んでくるので、自分の研究に関して、人にある程度説明できるくらいには詳しくなっておいたほうが良いです。
最後に
昨今、リカレント教育などと呼ばれ、社会人大学院生が増えていますが、会社役員で研究大学院に通うという人は結構稀な気がします。そのため、同じような境遇の人がいて、JAIST進学を考えているが諸々不安がある方は yuki@miketokyo.io にメールいただければ、分かる範囲で相談に乗れるかと思います。(とはいえ、まだ入学していないので、現状は入試に向けた諸々の情報共有になるかとは思います。)
[1] JAISTの社会人コースでは、ミスマッチをあらかじめ避けるため、受験前に担当となる指導教員の先生を決定する必要があります。(私の場合は、オンライン説明会の担当の先生にやりたい研究内容をメールして、担当教員となる先生を紹介していただきました。)