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北京入院物語(34)

 北京は中国の首都ですので、地方に伸びる鉄道はほとんどといっていいくらい北京西駅に集中しています。
付き添いの周さんと北京西駅にやってきました。
駅の入り口には、手荷物の検査所があり、荷物をベルトコンベヤーに載せてX線検査を受けないと、中に入れません。

北京西駅

 駅の公衆トイレを利用したときのことです。
男子トイレというのは、片側に小便器がずらーと並び、反対側に大便器が並び、当たり前ですが、扉がついています。
ところが、わざわざ扉を開けて用を足しているお兄さんがいました。
そういう人を見たのは2人目です。
中国では時々こういう人がいます

 驚いたのはそれだけではありません。
改札口が建物の3階くらいの高いところにあり、ホームには下に降りなくてはなりませんが、エレベーターがないのです。
結局どうしたかというと、車椅子を後ろ向きにして、数10段にもなる階段を「ドスン!・・・ドスン!」と降りていったのです。
ときに、車いすで階段を後ろ向きに降りるのも、おしゃれなものです。(嘘です)

 日本でもエレベーターのない駅を利用したことはあります。
その時には複数の駅員さんが車椅子ごと階段を降ろしてくれました。
しかし、この中国では違います。
駅員は全く手を貸してくれません。
基本的にそれは駅員の仕事とは決して思っていないということです。

3F->1F 北京西駅

 私は「ドスン」の集中攻撃を受けながら、これはきっと近い将来ネタになると思い、しっかり階段の写真をとっておきました。 
北京入院物語(35)


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