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北京入院物語(18)
孟先生の針治療は日本の針治療とはずいぶん違います。
私も日本の針治療といっても一ヶ所しか知りませんから、比較になるか分かりませんが、その違いを書いてみます。
まず針の太さが違います
中国の針は細めの注射針とあまり変わりません。
私が日本で受けていたような、極細で筒で補助しないと曲がるような、「やわ」な針ではありません。
刺す深さも深く、抜くときに血が出ることもあります。
おまけに刺した後、グリグリと回されます
太さとあいまってこのグリグリはかなりの痛みがあります。
そして患部を電熱器で暖めます
針は20分程度は刺したままです。
先生はその間することがありませんので、複数の患者をかけもちます。
先生がほかの部屋に行って帰ってこない場合は、付き添いの周さんが針を抜いてくれます。
孟子の子孫でありながら、いたっていい加減です。
いい加減でありながら、これまた1回100元しました。
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先生が按摩の時に「手抜き」と感じるほど力を入れなかったのは、針を打つときの微妙な感覚を失いたくなかったからかも知れません。
しかし日本でもよくあるように、1人の患者に全力を入れて按摩をすれば、疲れてしまうのも事実です。
そこにはおのずと「経済的な力の入れ方」ということが関係したように思います。
北京入院物語(19)