北京入院物語(64)
国際医療部にいた頃は、按摩100元、針100元、医師・看護師への報奨金100元と、なんでも100元だったのですが、一般病棟に移ってくると、食事代も、何もかもグーっと安くなりました。
国際医療部より広い部屋ながら、1日90元(1350円)です。
針治療も国際医療部の専属医師ではなく、中医鍼灸科という科の腕のよい(という)趙先生のところに通うようになりましたが、グアハオと治療費を合わせても、1回当たり300円しませんでした。
したがって日本と事情は異なり、針治療に毎日通うことができました。
日本では病院の中に鍼灸科というような診療科が存在する事はありえませんが、この中国では古典的な医療技術が、近代的な医療技術とバランスを保って存在しています。
ですから中医鍼灸科は内科と全く同じような地位を保っています。
すぐ隣にある中医按摩科も事情は全く同じです。
なにぶん大きな病院ですので、中医鍼灸科は3つの部屋を持ち、それぞれ部屋には専任医師と部下の医師がいます。
それだけではなく、この病院のすぐ横にある北京中医薬大学から実習生が毎日やってきています。
実習生には「本課」という正式に入学した者や、外国人の短期留学生が含まれていました。