北京ドタバタ旅行(38)
そこでいろいろとガードマンを観察していたのですが、いかにも偉そうなガードマンです。ガードマンと言うより警察官みたいな雰囲気です。入店の権限は彼の独占状態で、3人に1人くらいの割合で彼のチェックが入ります。しかし入店しようとする客もそれが当たり前と思っているのか、当然のように引き返し、荷物を手荷物置き場において入店し直しています。
なかなかしゃれた格好の綺麗な中国女性が肩から大きなバックを提げて入店しようとしました。
「ちょっとそこのお嬢さん、申し訳ありませんが、荷物は預けていただけないでしょうか?」
というのが日本での対応でしょうか、、、このガードマンはどうしたかというと、笑顔で入店させたのです。男性が綺麗な女性に弱いのは、なにも北京だけではなさそうです。
このガードマンの写真をフラッシュをたいて撮影しますと、こちらを「キッ」と見て、「止めなさい」みたいな顔をします。中国人の「止めなさい」みたいな顔は「かまいませんよ」と言う風に解釈するのは難しそうです。結局写真は1枚しかとれませんでした。
こういう風に日本と中国におけるガードマンの接客態度について文化人類学的に考察していますと、ようやく母とガイドさんが戻ってきました。買って来たのは発泡スチロールの舟に盛られた焼きそばみたいな麺類です。夜店で買ってきた雰囲気です。
しかし腰を下ろす場所がここにはありません。仕方ないので、店の入り口の前の端で、親子3人はこの焼きそばみたいなものを食べることにしました。
ガイドさんにも勧めたのですが、がんとして食べません。きっと遠慮していたのでしょう。
案外
「私はこんな下品なところでは食べないわよ」
などと思っていたかも知れません。それは勘ぐりすぎかもしれませんが、ただどうも我が家はやることが上品とはほど遠いので、日本人はこう言うことをするのかという悪い見本になりそうで、少々ハラハラしました。
さて昼食を食べ終わって、ケチな我が家は食べ残しを鞄に詰め、
「ふっふ、これで明日の朝食は出来たわね」
みたいな顔をしながら、また業務用のエレベーターに乗り、表に出ました。
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