「手のひらに収まるものだけで十分だ」とだれかが言った
この年末年始はリフレッシュのため、と決めている。なので、とにかくのんびり、ボーっとしている。
大晦日からパートナーの実家へ。そのまま1泊。その間もお義母さんに完全に甘える形で、ほとんど何もしないまま、のんびり。子どもたちもお義母さんと遊ぶのが楽しいのか、いつもより手がかからない。
本も少しばかり読んだけれど、途中でストップ。インプットしすぎると、あれやこれやと頭が回って、考えに迷いが出たり、やりたいことが増えて、ないものねだり状態になったりする。そうなりかけた。なんのためのリフレッシュか。
特に見たいテレビもなく、紅白もスルーした。画材もないので絵も描けず。やや手持ち無沙汰。ルールはよくわからないけれど、スキージャンプの中継などを見ていた。風を捉えて大きくジャンプするのは気持ち良さそうに見えた。はじめてジャンプ台から飛び立つとき、どうやって恐怖を克服するのだろう。うとうとしている間に年が明けていた。
翌朝、かんたんに朝食をすませ、早々に子どもたちとコンビニへ。外はかなり寒い。子どもたちは、ばぁばからもらったお年玉でお気に入りのお菓子を買っていた。渡されたレシートとおつりを、大事そうにまたポチ袋にしまう。お菓子とレシートとおつりだけで、彼女たちの手と頭は情報過多。何から片付けていいのか、あたふたしていた。「手のひらに収まるものだけで十分だ」と、どこかのだれかの言葉を思い出す。案外そんなものかも。
私は熱々のカフェラテを買って帰った。外で飲むコーヒーはなぜおいしいのか。陽が当たると意外に暖かかった。実家にもどってからは、子どもたちの相手。もう何度目かわからないけれど、長女に折り紙で鶴の折り方を教えた。折り紙をどんどん小さく切っていって、大・中・小それぞれのサイズの鶴を折った。鶴の家族だと言う。
ひとしきり遊んで、ご飯も食べて、夕方に自宅へもどった。不在の間に、飼い猫たちがケンカしたのか、部屋じゅうに毛が散乱していた。小さい頃はべったりくっ付いて離れなかったものだが、歳をとるにつれてだんだんとケンカするようになった。猫にもいろいろあるのだろう。慌てて掃除機をかけた。それでも、何だかんだ自宅が一番居心地がいい。
子どもたちを寝かしつけ、少しだけ絵を描いた。明日もたぶん、そんな調子だろう。2022年も同じようなペースで進む。