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君っていうのはもちろん、今からこれを読む君のことだ。 21回目「誕生日って、そんなにおめでたいもんかな」 帰り道。だって大人になんかなりたくないし~、と笑う友達のその一言が妙に心に引っかかった。たしかにーと返しつつ、万国共通で”うれしい日”なんだと相場が決まっている年に一度の誕生日の正体を、私は分からずにいた。 たしかに、私たちは大人になることに、私たちを大人へと押しやってしまう時間の流れに、抗うことを夢に見た。朝は迎えたくなくて、遮光カーテンの隙間からさしこむ朝日を無