恵まれているが心底どうでもいい
私はそれなりに努力をしていたのだった。
すべてが冴えなかった、悪くはないが良くもなくって、愛すべき日々ではあったが通りすがりの誰かのくしゃみで吹き飛んでしまいそうなくらいどうでもよかった。そして時折、胃袋が捻じ切れそうなくらい腹が立った。
勉強をしても上の下だった、楽器を吹いたら努力だけが認められた、人と精一杯関わろうと努力をしたら都合の良い人間になっただけだった。人生を通して何かとタイミングが悪かった。我慢強く努力出来たのに、自分の努力そのもののことを信じきれなくてあと少