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美味しいみかんのために:いのししと摘果
忽那諸島・中島で暮らし始めて3日目です。
昨日に続き雨が降っていて、遠くに見える釣島や興居島が鉛色に染まっています。
新しく住み始めたお家の目のまえにある防波堤にはカモメが群れで座っていることが多く、時おり賑やかに鳴いているのですが、今日はいません。雨の日はどこで休んでいるんだろう。
お昼前から農音事務所で代表の田中さん、あゆみさんと打ち合わせ兼おしゃべりをしました。
初めての島暮らしで、これからの生活について昨晩突然不安になってしまったのですが、あゆみさんが聞いてくださって、不安が解消されました。心配ごとをすぐに相談できる方がいてくださると、とても心強いです。
何もかもが曜日や計画に従っていた以前の生活から、島の生活のペースに変わり、戸惑うこともありますが、島の暮らしのリズムに慣れていけたらいいなと思います。
お昼時になったので、あゆみさんがお昼を準備してくださっている間、わたしはあゆみさんの野菜畑(中島では野菜畑を「菜原」、みかん畑を「畑」というそうです)に収穫に。
島もそろそろ秋めいて来ていて、昨日は海風が寒いくらいだったのですが、まだまだ夏野菜が収穫できます。
色とりどりの野菜は美しく、良いかおりがします。
その後、松山市役所の中島支所へごあいさつに伺ったところ、ちょうど猪が捕獲されたとのこと…!
メスの猪が運ばれてきました。
中島では、みかんに対する深刻な獣害に対応するために獣害対策協議会が組織されているそうで、今日は偶然作業を見せていただくことができました。
6月15日から数えて121頭目のイノシシで、体重48kg、体長が102cmでした。
獣害対策の今日の当番だった方達が、今日獲れたイノシシの記録をとる傍ら、少しお話を聞かせてくださいました。対策協議会の方々は、イノシシを見ただけで、何kgありそうか、子どもを産んだ後か、など識別しておられて、イノシシとの闘いの歴の長さを感じました。
獣害対策協議会についても、また紹介できたらいいなと思います。
夕方からは大浦にある温州みかん畑に摘果へ。
摘果という言葉、私は中島へ来て初めて聞いた言葉でしたが、枝になっているみかんのうち、大きすぎるものや小さいものを枝からとり、この後出荷が始まるみかんがより美味しくなるよう、みかんの木の力を、残したみかんへ集めるために行う作業のことだそう。摘果をしていると、あまずっぱいみかんの香りがはじけます。
摘果でとったみかんは、加工品用としても出荷しています。
朝は小雨が降り鈍色に沈んでいた瀬戸内海も、夕方になるとお天気が安定してきて、秋の色を帯びた夕日が海と島々の間をゆっくりと沈んでいきました。
おいしいみかんを育てるために、いのしし対策や摘果、いろいろな営みが行われていることを、少し垣間見ることのできた1日でした。