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よく言ったものです。
教員の世界では常識として成り立っていても、世間ズレしている。

そんな教師の非常識あるあるコーナーです。

noteを書いていて、どうも偏見100%の記事となりました。
ですが、あえてそのままリリースします。
現場の先生が感じている雑感として捉えていただきたい!


1.勤務時間に対する意識が低い(ていうかない)

最近こそ、「働き方改革」の名のもとに仕事を減らす、仕事内容を精査する、という動きがあります。

ですが、未だに勤務時間外に「当然やらないと回らない仕事」が発生します。
そりゃあ、実店舗だって勤務時間外にオープンの準備をしたり、閉店後に仕込みをしたりするかもしれません。
勤務開始30分前に出社するのが常識、という考えもわかります。

ですが・・・
教員は残業代が出ません。
なぜなら、法律にそう書かれているからです。

公立学校の教員の給与について定めた法律。 「公立の義務教育諸学校等の教育職員の給与等に関する特別措置法」の略称。 1971年に制定された。 教員の仕事は勤務時間の管理が難しいという特殊性を考慮し、休日勤務手当や時間外勤務手当などを支給しない代わりに給料月額の4パーセントを教職調整額として支払うことを定めている。

https://kotobank.jp/word/%E7%B5%A6%E7%89%B9%E6%B3%95-1818913

給特法という法律がありまして、基本的に「残業代を出さない代わりに、基本給の4%を支払います、というもの。

中には、残業代が認められる要件が4つあります。

・校外実習その他生徒の実習に関する業務
・修学旅行その他学校の行事に関する業務
・職員会議(設置者の定めるところにより学校に置かれるものをいう。)に関する業務
・非常災害の場合、児童又は生徒の指導に関し緊急の措置を必要とする場合その他やむを得ない場合に必要な業務

同上

これらは、校長が命じることができ、それに対して残業代が出ます。
ですが、それ以外の仕事は校長が「命じていない」仕事となるわけです。

例えば、テストの丸付け。

子どもが下校完了するのが3:30だとして、勤務時間が4:45までだとします。
そして、4:00〜4:30が休憩時間となるわけです。

つまり、じっしつ勤務時間内でテストの丸付けができるのは、45分間しかないわけです。

40人学級だとしたら、テスト1枚の丸付け、帳簿への記入などの業務を遂行するのに、どんなに頑張っても30分はかかります。

それでも、1枚のテストに対して1分以内で丸付けをしなければならないということになります。
成績は当然大切なものですので、手を抜くわけにはいきません。

だとしたら、私達教員の勤務時間内でできる事務仕事は、テストの丸付け1つくらい、ということになってしまいます。

ですが、当然ですがテストって何枚もあるわけです。
宿題の丸付けや授業中のワークシートの添削もしたら、そりゃあ膨大な時間がかかってしまいます。

だから、ほぼ残業前提の勤務内容となっています。

例えば私が教職をしていたときの事例を挙げますと、

1日あたりの残業時間 1時間30分(これでもかなり少なく見積もっています)
勤務日数 1月あたり20日
残業時間・・・1月あたり30時間

とします(実際はこれより多いですが!)。

さて、先程お話した、基本給の4%の残業代についてですが、
明細上の名目は「教職調整額」となっています。
これが、だいたい13,000円です。

そうなると、残業代の時給が計算できます。
13,000円÷30時間=433
です! じゃじゃーん!
教員の残業代は時給433円ということがわかります。


そもそもシステムからしてこの感じ。
これでもかなり、かなーり控えめに算出しましたので、実際はもっと残業代は低いです。

このことに対して、教員もあまり自覚しておらず、「そんなこと言っても仕方ないよね」という感じです。

もっと異を唱えてもいいのかなって思います。私は明確に唱えたい。

このような状態ですので、教員ももっと自分たちの人権意識を高めていきたい。
そう考えています。

私達は教員の仕事に誇りを持っています。
大切に考えています。
その働いている時間に値段をつけるとしたら、433円ですよ。

そんな状況なのにニコニコして、
「お金じゃない。私達は理念をもって教育しているのだ」と。
「そんな野暮ったいことを言うなんて、教員の風上にも置けない」と。

そんなふうに思われてしまうのです。
私はアウトローですので、別に嫌われようといいんですけど・・・。

おかしいと思いませんか?

2.化石の価値観

コロナ禍で多くの学校行事が中止になりました。
ある意味、淘汰されていった、とも言えます。

コロナを過ごし、学校行事が多すぎたことを痛感しました。
そして、必要のない行事はどんどんなくせばいい。そう感じました。

ただ、今はもう以前の状態に戻っているようです。

せっかくなくした行事が復活しています。
しかも、コロナ禍なので以前以上の工夫と手間をかけて。

バージョンアップして戻ってきた、というわけです。

毎週、集会いりますか?
いらないですよ。
準備も大変ですし。

なのに、復活している。

運動会。
スリム化されてきましたが、保護者からも、教員からも「以前の状態でみんなで集まってワイワイやりたい」という声があがります。

コロナ前がよくて、コロナ後がだめ。
前に戻す。

そういう発想は、私にとっては「化石の価値観」です。
コロナを機に、自由な発想でイノベーションを起こしていかないといけません。

せっかくテレワークも増えてきたのに、都心部では最近はまた朝の満員電車が戻ってきていると聞きます。

日本は変わらない。変われない。
きっと、こんなnoteだって、文科省にはいい顔されません。

子どものことを第一に考えるのは、教育者として当たり前です。
ですが、過去のやり方が最も優れていると、なぜ言い切れるのでしょうか。

ピンチはチャンス。
ピンチをチャンスに変えられないのなら、沈みゆく泥舟に乗りながら「いつか浮かんで急激にスピードを上げ、新天地にたどり着くことを神に祈る」状態です。

あと、教員は勉強をしない。
通勤中のサラリーマンの皆さんのほうが、本を読んだり新聞に目を通したり、勉強しています。

とにかく古い。
勉強しない。

新しい取り組みをするのはいつでも若い先生です。
どんどん新しい発想で仕事をすればいい。

「タブレットなんて使うな。原稿用紙に2Bの鉛筆で書かせるんだ。」
「インターネットを使うな。調べ学習は本でやるのだ。」
「40年間、同じ教材を使い続けている。なぜなら、普遍の価値があるからだ。」

私は何でもかんでも、新しいことをするべき、と言いたいわけではありません。
国語といえば「ごんぎつね」に「大造じいさんとガン」。
道徳といえば「窓ガラスと魚」。
決まりきったものの良さもあるでしょう。

でも、それだけではだめです。
私達教師は、時代の最先端を行きたいものです。
だって、次の時代を生きるのは私達教師ではなく、今目の前にいる子どもたちなんですから。
その子どもたちが時代の最先端を生きている。
その事実を忘れてはいけないと思うんです。
未来を生きようとする子どもたちに、古い大人たちが薄汚れた価値観を押し付ける。そんな日本に未来はありません。


3.YouTuber嫌い

学校の先生は、YouTuberを認めません。
サラリーマンを認めます。

なぜなら、サラリーマンはきちんと収入があり、世間的にも一応認められた職業ですし。
方や、YouTuberは何をしているのかわからない。ふざけた動画を出して生活している。そんな意味不明な人種になってほしくない。

そう考える先生がいます。

ですが、今やYouTuberは子どもに大人気です。

子どもの世界において、私達大人が思うより深くYoutubeやTikTokの影響があります。

子どもが何か調べたいことを検索するときには、Youtubeを使って検索するんですよ。検索エンジンといえばグーグルやヤフー・・・という時代もまた終わったのです。

不可逆的。もうこの流れは止められません。
昔はほら、PTAとかが「不適切だ」と言ってバラエティ番組がやり玉に挙げられたりしましたね。

昔みたいに、みんなドリフターズを見て笑っている時代は終わったのです。

だとしたら、わたしたち教師は古き良き時代の価値観に合わせるのか?
それとも、新しい世代に迎合していくのか?

…私は後者を選びます。
ただ、「迎合」ではなく、「適応」です。

教師は、常に最先端の価値観、最先端の世界情勢、科学技術やトピックスに注目していくべきです。

こんな偉そうなこと言って、私自身がそうではないと自覚しています。

だからこそ、これは自戒を込めて言いますが、「時代遅れの古い教師」にならないようにしたい。そう思っています。

Youtuberの収益構造の殆どは広告費です。
ですが、やっていることはテレビのCMと同じわけです。
テレビの番組が有益で、YouTuberが無益。
そんなこと、あるはずないですよね。

世間ずれしたくないですね。

経営難だったUSJをV字回復させた盛岡毅さんが以前テレビに出演していました。
そのときには、若者対象のテーマパークを再建するにあたり、若者を徹底的にリサーチしました。

若者が見ているテレビや雑誌
若者が楽しんでいるゲームや漫画
若者が聞いている音楽

当時はAKBの時代だったので、徹底的に聞いたそうです(うろ覚えなので間違っていたらすみません)。

わたしたち教員も、リサーチってめっちゃ重要です。
子どもが見ているテレビがなぜ人気なのか。
白熱しているゲームは?
今人気のYouTuberは?

そういうところに敏感にアンテナを張ることで、児童理解の一助となると私は考えます。


結論:思考停止は死

わたしたち教員は、日々子どもに「授業をして」「学校の仕事をして」「休日を楽しみに平日を耐える」。
そんな仕事だと思っている教員が多い気がします。

わたしは特にこれから先生となる若い皆さんに言いたい。
「思考停止は死である」

労働時間の問題も、古い価値観も、最先端のメディアやデバイスも、ぜんぶ思考停止で日々を過ごすところに原因があります。

わたしたち教師は、思考停止してはいけません。

常に人権意識を持ち、自分の人生の時間を投げ売りしない。
常に価値観をアップデートしていく。
そして、子どもが接している世界を認識し、子供目線で世界を視る。

これが、私からみなさんへの提案です。
若者よ、大志を抱け! そして広い見識をもち、柔軟な思考ができる教師になってください。


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