死んだ目をした子どもたちを蘇らせ、「学びたい!」と思わせる授業を構築する技術
「授業を始めます。教科書の124ページを開きましょう。」
こうやって授業を始めていませんか?
これは完全に「やらされている学習」です。
そもそも、私達は学ぶことが大好きです。
大好きなはずです。
なのに、教科書を読みながら大切なことをノートに書く…そんな授業をしていると、言葉は悪いですけど子どもの目が死んでいきますよね。
死んだ魚の目をしていく。
本来、知的好奇心が旺盛な子どもが、新しいことを学ぶ。
そのはずなのに、なぜか目の色が変わっていく。
この記事は、そんな授業をしてしまっているあなたのためのものです。
この記事に書いてある、たった1つのポイントを押さえて指導するだけで、あなたのクラスの子どもたちの目の色が変わり、自分から学びたい!という態度の子どもたちが増えることでしょう。
子どもが自らやる気を出して、授業に参加しようとするようになります。
(もちろん、全員ではありません。)
そして、自分自身も「かったるいなぁ、なんでこんなことを教えているんだろう…」なんて、先生も目が死んでいく…そんな授業からおさらばすることができます。
「自分が教えることで、未来の子どもたちを育てているんだ!」そんなやりがいに満ちた日々の実践をすることができるようになります。
お忙しい先生のために、なるべく短くお伝えします。
子どもがやる気を出して、自らコミットする授業を作る最も大切なポイント、それは・・・
未来を見せる
ということです。
単元の初め、授業の初めに「子どもが目指す未来を示す」のです。
これだけ聞くと、「なぁんだ、そんなことか」と。
「めあて」でしょ!「めあて」黒板に書いとるがな!
という声が聞こえてきます。
でも冷静になって考えてみてください。
子どもたちは、そもそも「なんで今やっている勉強をするのか」わかっているでしょうか。
単元の初めには、たいてい学習の見通しを立てますね。
特に国語や社会ではそうですね。
(算数や理科は、問題解決的なアプローチをとることが多いので、どちらかというと次々に問題が出てきて、それをクリアしていく。そんな単元構成になっています。)
見通しは立てますが、そこに学習する必然性がないと、「やらされている学習」になってしまいます。
子どもは、学習への「必要感」や「好奇心」がないと、動きません。
そこで、単元の初めには、「この学習を終えたら、こんなに素敵でかっこいい姿になります」という、「未来を見せる」ことをしましょう。
例えば国語の作文を書く単元だとしたら、私はこう指導します。
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皆さんは作文をうまく書けなくて嫌な思いをしたことはありませんか?
特に、夏休みの読書感想文はしんどいでしょう。
この学習では、あなたが1年間で成長したことを作文にしてもらいます。
いきなり原稿用紙に書くのではなく、とある方法を使うことで誰でもスラスラと作文が書けるようになります。
夏休みの読書感想文をさっと終わらせることができれば、お家の人がびっくりするでしょう。
「え、今年こんなに早くできたの!?」
そして、夏休みに毎年のように、読書感想文を早く書きなさい、とガミガミ言われることもなくなるでしょう。
安心して夏休みをエンジョイすることができるようになります。
気持ちよく遊ぶことができるようになります。
さて、スラスラと作文が書けるようになりたい人?
なりたいですよね。
では、この学習では…
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こんな感じで、子どもに「やりたい!」とか、「そうなりたい!」と思ってもらえるようなトークをすることで、やる気を出させることができます。
もちろん、全員ではありませんよ。
このような、「理想的な未来を見せるトーク」を、私は「ベネフィットトーク」と呼んでいます。
ベネフィットとは、価値とか、理想の未来という意味があります。
子どもは現金なもので、「自分の利益になること」しか興味がありません。
本来なら学校の学習はすべて「自分の利益になる」はずなのですが、子どもにはそれが理解できないのです。
なので、教師が理想の未来を描き、それを子どもに伝えることができると、子どもが学習に対してモチベートされていくのです。
ベネフィットトークをするポイントは、
「子どもの目線に立つこと」です。
例えば上記の例では…
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皆さんは作文をうまく書けなくて嫌な思いをしたことはありませんか?(悩みへの共感)
特に、夏休みの読書感想文はしんどいでしょう。(悩みへの共感)
実は、悩まずに作文をスラスラと書くことのできる魔法の方法があることを知っていますか?(解決策)
この学習では、あなたが1年間で成長したことを作文にしてもらいます。(やること)
ただ、いきなり原稿用紙に書くのではなく、とある方法を使うことで誰でもスラスラと作文が書けるようになります。(解決策)
夏休みの読書感想文をさっと終わらせることができれば、お家の人がびっくりするでしょう。(理想の未来)
そして、夏休みに毎年のように、読書感想文を早く書きなさい、とガミガミ言われることもなくなるでしょう。(理想の未来)
安心して夏休みをエンジョイすることができるようになります。(理想の未来)
気持ちよく遊ぶことができるようになります。(理想の未来)
さて、スラスラと作文が書けるようになりたい人?(自分ごと化)
なりたいですよね。
では、この学習では…
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こんな風に、子どもの目線に立って話をしています。
教師の上から目線で、
「この力が身につかないとダメだ。だからこの学習をするんだ!」というようなトークとは、子どもへのモチベートのパワーが全然違うことは、おわかりいただけるでしょうか。
というわけで、明日から実践することのできる「ベネフィットトーク」。
先生自身が、「この学習が子どもにもたらす理想の未来ってなんだろう…」と常に考え、子どもの幸せで充実した未来を思い描くことができてこそ、「ベネフィットトーク」はできるようになります。
コツは必要ですが、意識して話をしてみてください。
きっと、子どもの目の色がいい色に変わり、水を得た魚のように生き生きと学習活動に参加するようになるでしょう。
そして、教員としても日々充実した気持ちで、指導に当たれるようになります。
さぁ、明日から実践! おうえんしています!
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