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いちばん短い前髪と、それでもきっと長い人生

前髪がものすごく短くなった。

すまん、今回の日記はもうそれだけでしかない日記になるのかもしれない。
だが、でもさ、人生史上もっとも前髪が短くなったんですよ。

ずっと気になってて、一度やってみたいと思っていた髪型に挑戦してみた。
ショートカット(ボブ気味)で、前髪がすんごく短いの。

舌痛症で気が沈んだり、なんだらかんだらモヤモヤしてしまっているいま、いまだ!いまこそだ!!このドサクサでなら切れる!!と思ったのだ。
(実は昨夜も舌がめちゃめちゃ痛くなって、ドカンと弱気に襲われ夫の前で大泣き。ほんとうに情けない。聞いてくれてる夫よありがとう)

わたしは、信頼できる美容師のモリヤマさん(同年代の男性)に、かれこれ15年ほどお世話になっている。モリヤマさんは美容師だけど雰囲気がチャラくなく、どちらかというと理論的で研究者肌の方向のメガネの人である。新しい技術やパーマ液なども研究して取り入れており、さらに、カットが上手い。
わたしの髪を見て「どこに行っているの?紹介して欲しい」と言われ、これまでにも友人を何人か紹介してきたほどなのです。

わたしの髪の毛はかなり癖があって、硬いし、くせ毛だし、パーマは左右で掛かりにくさも違う。ていうか普通のパーマがかからないのでデジタルパーマじゃないとダメだし。
だからわたしの髪のことを知り尽くしているモリヤマさんに一生世話になると、いまのところは決めている。

(モリヤマさんは、わたしの「死なれたら困るランキング」10位以内には入っている)


で、今回モリヤマさんに、開口一番、

「前髪をものすごく短くしたいです」

と決然と言うと、

「どうしました」

と真顔でで尋ねられてしまった。

以前から挑戦してみたかった髪型にいよいよ挑んでみたくて…と、こんな参考画像を見せた。
(すべて、ネット上のヘアカタログから拾いました)

おわかりでしょうか…
前髪が短くて、ボブで、首元がすっきりしている。

こういう髪形は40代半ばをすぎてから似合ってくるのじゃなかろうかと漠然と思っている。
歳を重ねた体型と顔つきだからこそ、ちょっとマニッシュな格好でも、コンサバな格好でも、どちらでもしっくりくると思うんだ。
で、わたしはまさにいま40代半ばを迎えようとしておりますんで、そろそろよいのでは、なんて思った。

モリヤマさんはこれらの画像をスッと見て、「わかりました。似合うと思いますよ。ただ前髪短くするだけじゃなくて、後ろのボブ部分のカットの重さをバランスみてやらないとちびまる子ちゃんみたいになっちゃうから、そこらへん気をつけながら丁寧にやりますね」と、言う。
(ちびまる子ちゃんは困る!!!)

あとはもう、シャンプー台で気持ちよくてうっかり寝かけたり、髪の毛切られてる間にもうっかり寝かけたり、モリヤマさんちのワンコさんの話を聞いたりしながらザクザクと髪を切られていたら、じゃーん。
ちゃんと、前髪短めボブが完成しました。

似合ってるかどうかは自分ではよく分からないけど、思った通りになったのでとても嬉しい。
髪型が変わるって嬉しい。
あとシャンプーめっちゃ楽だろうな!とも思う。

気分が良くなったら舌の痛みもすっかり良くなってて、なんだよ脳め、なんて思う。
いやいや、こんなふうにしてこれからも脳のご機嫌を取りますよ。
今後の私のテーマは「脳の機嫌をとる、脳を休める」ですので。

・・・

「なんだか最近やけにののっつさんの顔が浮かぶんだよね。あなたと話したいんだと思う。ビデオ通話できない?」

と、長崎に住むジーちゃんからいきなり連絡が来た。

いいよー、と、LINE通話をした。

ジーちゃんはいまWEB上のカウンセラー(資格不要)みたいな仕事をしているのだけど、その仕事が向いてないんじゃないかと悩んでるみたいだ。仕事をしようと思うと気が重くなると。相談者から悪い気を受け取ってるみたいで、うなじに粗塩を塗ってると。
かと言って普通に会社で働くのはもう自分には無理だという。なんていうか、企業で働くことに何度かチャレンジしたけど特性的に失敗ばかりで無理だと自覚をしているらしい。
だからこそ都会を離れて、自然の中でのんびり暮らそうと移住をしたけど、いまの家がすごく合ってなくて、引っ越したいけど資金もない。
自活できるくらいの収入を得たい。でもそうい価値観から離れるために長崎に移住したのにとも思う。まだ子供も小さいし、子育てもしてかなきゃいけない。夫は非正規雇用で、生活は割とカツカツ。でも夫は魂の仲間だと思ってるから一緒に生活していきたい。

うーん、ふーん、そうかぁ、と話を聞いているうち、相談の核(主訴)がよくわからなくなり、

「ねぇねぇ、なんかいろいろどん詰まりなんだけどさ、できるできないはぜんぶ置いておいて、どういう暮らしができるようになったらジーちゃんはいちばん嬉しくて理想だと思うの?」

と質問した。

すると、

「うーん……引っ越したい」

と。

そこか~。まず引っ越しか~。
じゃあ引っ越すための資金を貯める、というところを一番の優先事項において、そこをスタート地点にして物事を考えてみたらどうだろう?と提案してみた。
そこから仕事のことを考えて、資金を貯めるための一時的なことでもいいから。
旦那さんとも話をして、選択肢をいくつか考えてみない??

そんな感じで話していたらタイムアップになってしまい、ビデオ通話終了。


わたしがとても好きな言葉がある。

「人生は長いようで短いようで、でもやはり長いのだと思います。そして長いものというのはなかなか真っ直ぐにならないものです。
でも、方法を考えていけば、それをほどいて真っ直ぐに近づけることはできるのです。
焦ると余計にこんがらがります。
焦らず慌てず、ゆっくり着実にほどいていけたら、見通しもよくなるはずです」

わたしの仕事の先輩(相談員)の言葉です。

人生はやっぱり長い。
長いものはこんがらかるものなのですよね。

そもそも何がこんがらがりの初めだったのかもわからなくなっちゃったりして。

だから、まずはひとつずつ、着実にほどくこと。
あなたが一番困っていることはなに?
あなたが一番叶えたいことはなに?
そこをシンプルに考えてみる。

ジーちゃんの話を聞いていて、そんなことを思うのでした。