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秋の空、わたしたちの人生

毎年の秋のたのしみ。
友人のゆりさんの陶芸の作陶展へいってきた。

素敵な作品の数々!購入できてほくほくです。
(つば九郎&ドアラのお茶碗はプレゼントしてくださった!涙)

もう20年以上の付き合いになるゆりさんは、相変わらず知的で柔らかい雰囲気で、冷静で軸がぶれない。

作陶展のあと、ちょっと不思議な雰囲気の甘味処?和風カフェ?でしばらくおしゃべりした。
お互いの近況を報告したり、ゆりさんの家の猫ちゃんや我が家のふくちゃんのことを話したり、昔から年上のお姉さん的な存在なんだけど友人でもある、こういう昔からの自分を知ってくれている方と共有できる時間がとてもしあわせでありがたいことだなと思う。

また来年の作陶展が楽しみだし、その前にゆりさん家の猫ちゃんに会いに行かなくちゃ。
だから元気でいなくちゃ、と思う。

・・・

辞職決意、その後。

職場で唯一、その上司やそのほかもろもろの「なんか変じゃね?」を共有できてきたデビさんに話を聞いてもらう機会をもってもらえた。
といっても職場では他の職員がもちろんいるので話せない。
ので、仕事帰りにわざわざ私の最寄り駅のドトールまで足を運んでくれて、何年ものわたしのわだかまりや、あらましを聞いてくれた。

そして、眉間に皺を寄せてひとこと、

「それ、ほんとの話なんですか?」

にわかに信じられないといった表情のデビさん。

「ほんとです。さらにおそろしいことに、これ、まったく話を盛ってないです」

と伝えて、アイスルイボスティーを飲む。

「だとしたらこれもう、辞職するのがののっつさんの心身を守るためにも絶対によいですし、なんならめちゃめちゃダメージ与えて辞めてもいいと思います」とデビさん。なかなか言うね。

ちなみにデビさんも来春にはこの職場を去る予定である。それはもう夏には決まっていて皆にも伝えてあった。
そこにのっかってわたしも来春に契約満了でまるっと辞職しようといまのところは思っているが、さて、そのことを話してどんなことを言われるのか。

先週の一件でわたしの心は深く傷つき、思い出すだけで具合が悪くなる。

「来週職場に行ったら、わたし吐いちゃうかもしれません~」

とデビさんに言うと、
 
「吐いてやりましょう。なるべく芸術点高い感じで。ナルトとかおでこに飛ばしてやりましょう」

と言うので、大笑いしてしまった。

こんな風に共感して話を聞いてくれる方がいるということは、本当にありがたいものだ。
デビさんがいる限りはまだもうちょっと頑張れるかもしれないなと思う。で、もうダメだと思ったらいつでも辞めるし、なんならおでこにナルトを飛ばしてやろう。

・・・

「来週水曜の中間テストから、教室に戻ってみようかと思う」

と娘が言う。

相変わらず保健室登校が続いていたが、段々と顔色が良くなり、明るい声で話すようになり、この前はクラスで仲の良い友だちが保健室に遊びに来てくれて、賑やかにたのしくしてくれたのだという。

いい流れが来ている、とは思う。
テストは短時間で終わるし、確かに戻るタイミングとしては最適だろう。

ただ、それがダメだったとしても落ち込まないでほしい。わたしも落ち込まないようにしたい。

この連休は娘がしたいことをしよう、と予定をすっからかんにしておいた。
「自然のたくさんあるところで、ピクニックとかがしたいなあ」
と言うので、一緒にお弁当をこしらえた。

ちくわの磯辺揚げと、ウィンナーのケチャップ炒めは娘が作った。
卵焼き、茄子の酢醤油炒めはわたし。
おにぎりは、梅、しゃけ、たらこ。

夫と三人で車に乗って、気に入っている植物園へ。

秋の花が咲いていて、秋のきれいな風が吹いていて、秋のすこやかな青い空が広がっていた。

外で食べるお弁当のおいしさよ。

来週、教室に戻るかもしれない、戻れないかもしれない、そんな娘を見守りつつ、それでもわたしはあなたのことやっぱり好きだよ、また一緒にお弁当つくってピクニックしようぜ、と思う。

・・・

そういえば、先週は雪国の弁護士・ムロヤマさんとも久しぶりに会ってやんややんやとたのしく話をしたのだった。

でも、そのことは、また次に。

秋の夕暮れの空は美しく、やわらかく、わたしたちの人生もまた、どんなときでもこんな風に自由に広がることができるんだと思わせてくれる。

どんなときでも、自分の心の自由は守られる。
それを忘れずにいましょう。