自然農法と愛嬌
自然農法をすると、
周りからは変人と見られます。
バカにされることもあります。
普通に野菜作りする人は、耕耘機で耕し、
うねを立てます。
しかし、まともな自然農法では、
耕しません。
外から見れば、
「いったいあの人は何をしてるんだろう、
何を植えているんだろう? 」
と思われます。
実際に「何を栽培しているんですか?」と
何度も聞かれました。
全く畑に見えないばかりか、
荒れ地にしか見えません。
電動草刈機も使わない、
薙刀(ナギナタ)のような鎌をつかう。
魔女みたい(笑)、と言われたこともあります。
変人そのものです。
変人ですが、
少なくとも悪い人ではない、
と思われたかった。
完全嫌われて孤立したら、
さすがに地方で暮らすのはきつい。
変な人でも、どこか笑わせる、
愛嬌がある、
親しみを持ってもらえるか、
を意識するようにしました。
同じ地域に住むなら、
できれば、笑って話せる関係が最高、
と思っています。
馬鹿キャラでもいいので、
挨拶はちゃんとする。
笑顔で接する、
できた野菜をあげる。
(野菜などはたくさん作ります。
見返り求めず、あげます。)
地域の行事(神社の清掃など)を進んでする、
行事には少し早めに行く。
など、とりあえず形から入りました。
その結果、多少の時間はかかりましたが、
特に問題なく、地方で生活はできています。
難しく考えずに、
悪い人ではない、
と近所の人に思ってもらえれば
十分かと思います。
そもそも、
自然農法は理解されるはずは
ありません。
なぜなら、根本的に考えが違います。
自然農法は、野菜作りよりも
自然に触れる行為そのものを
楽しみます。
農薬を使ったり、
トラクターを運転する人とは話が通じるわけがないです。
人に自然農法を理解させるのは、無駄にエネルギーを浪費するだけです。
自然農法を実践する人が増えれば、
きっと優しい人も増え、
良い世の中になると思います。
しかし、残念ながら
自然農法をし始めた人が、
何人か他の地方に出ていきました。
概ねの理由は、
「周りと程よい距離感で親しく出来なかった。」
「変人扱いで、本人が腹を立てていた。」
などの理由です。
「何やってるかわからん人だけど、
悪い人ではない」
と思われるかどうかで
住み心地も変わってきます。