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お米2

美味しいご飯は、炊き方が全て、
と随分と前に確信しました。

私ごとながら、過去に料理の勉強をし、
料理教室に通っていたことがあります。

ただ、あるとき、調理の
仕事をし始めたとき、
まかないのご飯の味に正直驚いた。

それまでに教わったどこの
料理教室よりも、
ご飯がずば抜けておいしかった。

ある面、衝撃でした。
お米が違うのか、炊き方なのか、
長い間わかりませんでした。

ただ、調理の仕事も、何年かすれば、
当番で朝一に現場に入り、一人で仕込みの準備をすることもある。

そのときに、お米の準備を
さっと教わりました。

一つだけ、大きなポイントだと
思ったことは、
事前にお米を洗ってザルに
お米をあげることです。


これは玄米ですが、
洗って自然乾燥。

玄米だとザルにあげてから
乾くまでに時間が結構かかります。



今日使う分のお米を朝一に洗って、ザルにあげて放置する。

ご飯を炊く準備のときは、
その洗って乾いたお米を軽量する。

3升(約4.5kg)を大きな
ガス炊飯器で炊く。

ザルにあげたお米は、
お米の周りについた水分を吸収する。

1時間もすれば、洗ったのか
わからないくらい、
さらっとした状態になります。

水に浸けおきして
お米に水を吸わせるのではない。

洗って、米のまわりに
ついた水を自然にすわせる。

吸水させて乾かし、それからお米の量を確認して炊く。

もしかしたら、私が知らないだけで、一般的なのかもしれません。

ただ、そのようなやり方は
料理教室などでは
教わらなかったし、

料理本にも書いていない。

冬は水に30分以上つけてから炊く、
などと教わった。

ただ、火を使うのは共通でした。

お米の品種ではなく、
おいしく炊く炊き方って、
色々と試していくのはいいと思う。


それはそれで、普通に
おいしく炊けるし、
別に問題でもない。

ただ、調理の世界では、ちょっと違うんだな、と思いました。

ザルにあげて、少し湿ったかのような、膨らんだかのような、
さらっとしたお米。


洗っていないお米とは
違うのはわかりますが、
大きなガス炊飯器に

お米と水をいれたら、
すぐに炊き始めていました。

吸水時間なし。厳密に言えば、
吸水済みの乾いたお米で炊く。

田んぼの近くにユリが咲いていました。

冬でも同様です。
お米を水に浸けおきしない。

最初は、お米が違うと
思っていたのですが、

お米屋さんが持ってくる伝票をみると、
結構安いお米でした。

単一の産地のときもあれば、国産で混合米のときもあったと思います。

要は、特別に高価なお米や
おいしくて有名な品種では
決してない、ということです。

むしろ、安いけど、お米屋さんがちゃんと管理しているもの、
だと思います。

業務用の大きなガス炊飯器は
火を使うこと、
一度に大量に炊くというのも
特徴ではありますが、

先のザルにあげる、
ということを家でやってみると、
随分とお米がおいしく、炊けるようになりました。

お米が自分の周りについた水分を
吸うのと、

水につけられたままなのとは、水分の吸収度合いが違うのだと思う。

柔らかすぎず、ちょうどいいもっちり感とでも言えるような
とても美味しいご飯です。

家でご飯を炊くのは、
三升はまずあり得ないし、

ただ、少なくとも2合、
一合でもまぁできます。

お米ですが、洗ってザルにあげたときに割れた場合は、
あまりおいしくならなかった。

随分前ですが、洗ってザルにあげたら
割れるお米がありました。

理由は正直言って不明です。

お米は洗いすぎてもダメですが、

普通に軽く洗って割れるのであれば、
何かやり方を変える
必要はあると思う。

ただ割れてしまうお米は
ちょっと厳しいかと思います。

ある程度のお米、
鮮度がいいお米であるのは
最低の条件です。

その点、お米屋さんがいいお米をよく知っておられるのだと思います。


そして、何年か後に地方に
移住したとき、

美味しいお米の食べ比べの
イベントがあり、
誰かに誘われていきました。

コシヒカリ、そのほか
何かわすれましたが、5種類くらいの
違うお米の食べ比べがありました。

ただ、どれもふつう。
むしろ違いがよくわからない。

職場で食べていたご飯の方が、
ずっと美味しいのは明白でした。

あからさまに言わないけど、
ぜんぜんダメなご飯でした。

見る限り、電気の炊飯器で
炊いているようだったし、

次にすぐに炊けるように、
水につけたままのものが
準備されてました。

炊き方変えたら、
随分と変わってくるはず、って
思ったものです。

思えば、有名な料理の先生よりも、
中卒で料理の世界に入った
ちょっとヤンキーぽい人が
炊くご飯がずっと美味しかった。

意外な感じですが、事実です。

ザルにあげる、火を使う、と言うのが
もっとも大事で、前提となるのは、普通の良いお米であることです。

となると、お米の品種や
食味の話はありますが、

電気炊飯器で炊いているなら、
おそらく本来の味はだせていない。

あと、水の量ですが、調理の現場では、
手で測っていました。

ガス釜に目盛りはあるのですが、
手を入れて、
手の甲に水がのる絶妙の量でした。

手と目で水の量を測る、水を厳密に測ることはしない。

目分量というのか、感覚に近い、手を軽く釜の中に入れて
水の量を手と目で確認する。

目盛りを見ていないので、
確かではないのですが、おそらく目盛りよりは少なかったと思う。

慣れたら、結構わかりやすく、
私もいまでも
だいたい手で測ることはあります。

ザルにあげたお米なら、
水は吸っているので、
水は少なめになります。



かなり少なめの水で
ちょうどいいことが
多いです。

ただ、仮に水が多くても、
べちゃっとした感じでは
ないのが特徴です。

となると、
お米を洗ってザルにあげて自然吸水させるのは、当たり前になってましたが、大事なことかもしれません。

京都なら、井戸水を使っていたので
水ももしかしたら、何か理由が
あるのかもしれない。

京都市内は地下水が流れていて、場所によっては地下水を引けます。

錦市場や御所近辺では、
地下水をくめるところもあります。

水道の蛇口をひねれば井戸水が出て
いい水だったと思います。

豆腐屋が多いのは、おそらく地下水が豊富だからだと思います。


特別な味があるってわけでは
ないですが、なかなかいいものです。

ただ大阪では水道水だったし、
それでもお米は美味しく
炊けていました。

では水ではないのかもしれない。

現場ではお米をザルにあげる理由なんて考えもしないし、
誰も何も考えていなかった。

無言の常識だったのですが、
そう気軽に聞ける雰囲気でもなかった。

ただ美味しく炊くコツは他にも何かあると思うので、色々試すのは
いいと思います。

同じ食べ物でも、
おいしく食べるやり方、
知っておいた方が得ですね。

はんごうでご飯炊けば、
間違いなく美味しいわけだし、

はんごうに近いやり方、ってなると
まずは火力となる。

あとは熱伝導だろうか、とか
色々と思いつくこともでてきます。

私は土鍋やシリットの鍋を
使うことが多いですが、
無水鍋は熱伝導だけ考えても
結構いいと思います。

広島の無水鍋は
ご飯をおいしく炊くために
相当研究されたそうです。
ヘイワの圧力鍋も同様です。



竹炭や備長炭、
その他、麦飯石を入れたり。

ただ、私が必ずしているのは、
梅干し一粒必ず入れて
ご飯を炊くことです。


一日一粒以上で、
色々と恩恵があるようです。

梅干しだけで、ごはんが痛まない。
白米でも玄米でも、タイ米でも同様。

いい味になりますね。
しょっぱい梅干しも
ご飯と炊くなら、ちょうどいい。

やっぱり梅干し、
毎年作って行こうと
思います。





天日で干している梅酢です。
味は強烈ですが、ご飯によく合う。

これがなかなか良くて、
また詳しく書いてみます。



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