音読 『感受体のおどり』 第16番
第16番を音読します。
第16番: 物書き/おどり・後期(語池・私)
ひとつのことで身を立てたいと真剣に考えている人が、その道の著名な人と知り合うことでチャンスをつかめるのでは・・と考えるのは自然なことだろうと思います。
『感受体のおどり』の主人公も、表面上は日本舞踊の踊り手として、ある著名な物書きとの偶然の、「いきなり隠れみのを手わたされたような」(本文より)出会いから、つい思い巡らせてしまうあれこれがこの章に記されています。
けれども、
このような堅固な自負心で、人生を表面上波立てることなく、通り過ぎてゆきます。
ルビ付きの言葉は
「晦む」
書けそうで書けない漢字。でも、見たことあると思ったら、
大晦日 おおみそか おほつごもり
と同じ漢字でした。
「晦日」(みそか)は、陰暦の各月の最終日で、その日は月がなくて闇夜である。と、漢和辞典にあります。
「晦=闇夜」という意味がわかると、第16番の最終行の言い回しがよりクッキリと映像としてイメージされて、たまりません。
「権勢 けんせい」 ということばがでてきます。読みのアクセントは、 けんせい と、一文字目を強くでたぶんよさそうですが、自信ありません。
「権勢欲 けんせいよく」だと、 けんせいよく と、アクセントが変わるようです。
「けんせい、けんせい」と呟きつつ辞書を見ると、権勢、牽制、県政、憲政 など、意外と同音の言葉があります。ついつい、こういうことで辞書をダラダラと眺めてしまいます。
あと難しめの漢字は
鎖国期(さこくき) 拮抗(きっこう)