音読 『感受体のおどり』 第15番
第15番を音読します。
第15番: 風景(獣)
ごく短い章。
長い小説の最後の数行、とでも思ってしまいそうな、静かな断章。
「あきれる速さ」という言い回しが出てきます。読み飛ばしてもどうということもありませんが。「速さ」の前につく「あきれる」って・・なんだ?
自分の感覚では、「あきれる」は
はあ? なにやってんの?
というような、説諭モードになってしまいますが、新明解では
あきれる(呆れる): 意外な事に出会って、一時言葉が出なくなる。
と一番目にあります。これなら、「あきれる速さ」に納得です。
また、古語辞典では「あきる 呆る」として、現代の「あきれる」とは少し違い、軽蔑の意味はないと書いてあります。
私の感覚の「あきれる」は、新明解だと二番目に出ている
腹だたしい意外な事がたびたび重なって、つきあわなくなる。
こちらが近いのでしょう。