音読 『感受体のおどり』 第18番
第18番を音読します。
第18番: おどり・後期(霧根)
花形の踊り手、霧根の自分語り。
直接に知り合う前から舞台を見ている「私」に、さりげなく語られる
「この人生は、本来の自分にふさわしいものではない。」
という気持ち。
黒田さんの文体によって立ちあらわれる、霧根という人物の特別さ。
第18番は1ページ分しかないのに、どのセンテンスも引用したくなります。音読するにも、重々しさがきもち加わるような。朗読のプロなら、俳優さんの朗読なら、もっとクッキリするだろうなあと。おおげさかな?
「原古」という言葉が上記の引用に出ています。私は「げんこ」と読み、なんとなくイメージできるのでそのまま通り過ぎそうでしたが、辞書などを調べてもどこにも出てきません。
英語だと「origin」みたいな? 「起源・根源・始まり」といった意味合いかと思います。
丁寧に腑分けするように表現している、という印象はあるものの、うまく理解できていないと思いながら読んでいるくだり。
読みにくい漢字 :
否み(いなみ) 緊め(しめ) 凛凛しい(りりしい)
「緊め」は、最初は「ひきしめ」と勝手に読んでいました。