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句読点のこと

 黒田夏子さんの小説の特徴のひとつに、横書きであることが挙げられます。私が全然意識していなかったのは、句読点のことです。

 私は、今そうしているように、PCで文章を書くことが多いですが、句読点については入力して最初に候補に出る「、」と「。」を無意識に採用しています。また、紙に筆記具で書くときも、「、」と「。」の形の句読点を書いています。

 黒田さんの小説では、カンマ「,」とピリオド「.」が使われています。ピリオドはわかっていたのですが、カンマは気がついていませんでした。
 このことに「ハッ!」と気づいたのは、『組曲 わすれこうじ』が第31回紫式部文学賞を受賞したときの受賞者講演会で、黒田さんが司会者の質問に答えているのを聴いたからです。
 この中で黒田さんは「横書きなのでカンマとピリオドに統一しています」とお話されています。


 カンマ(またはコンマ)とピリオドが使用されている書籍というと、私が突然思い出したのは雑誌「天文ガイド」や「天文年鑑」のこと。
 子供の頃にきょうだいが毎月(天文年鑑は年に一度)買って読んでいたので、星空の写真をパラパラと見る程度になじんでいました。たまには記事も目を通していて、横書きには特に違和感もありませんでしたが、カンマとピリオドは強く印象に残っています。



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