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音読 『感受体のおどり』 第20番

 第20番を音読します。

小切子こきりこの無心さとは, (以下は略)

単行本『感受体のおどり』027ページより

第20番: おどり・後期(小切子こきりこ火守木ひもりぎ鳴牛なるーし

 幼い踊り手、小切子への賛辞。いつになろうと自分が肩を並べることはないその存在すべてを、言葉を尽くして褒め上げる。

見ているほうで同種の生物としてのじぶんを褒めてやりたくなるくらいに,

本文より

 単に幼くてかわいい、という話ではなく、生まれ持っての特別な存在だと読む者に感じさせる文章です。
 私自身は、物事を短く言い切るのが良しとしてきたところがあり、とてもこのような言葉を書き連ねることはできません。 

 「推し」のタレントさんやキャラクターがいる方なら、言葉を尽くしても褒めきれない、というこの感情がわかるのではないでしょうか。

 はじめの七行は、カンマ(,)はあるけれど、ピリオド(.)なしのひとつながりで畳みかけるようで、音読では特に「踏んで立つゆかが街が国が」という所のイントネーションがぐにゃぐにゃになりました。


読みも意味も難しい漢字。でも、小切子の雰囲気がなんとなく感じられます。
 玲瓏(れいろう):玉などが触れあって、いい音をたてる形容。また、そのような音・声。/美しく澄みきっている様子。(新明解より)
 嫋嫋(じょうじょう。ルビあり):風のそよそよと吹くさま。しなやかなさま。ほのかにまつわりめぐるさま。音声が細く長く続いて絶えないさま。(新漢和より)
 あとは、
  惨苦(さんく)  外套(がいとう)など。



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