「あのね、次女ちゃん。うまく いえないときは、ちがう ことば で いってみると いいんだよ。」
急に激烈にドモるようになった次女さん。
実は同様のドモりが、今年の初め頃に長女にも一時期見られた。
あの、あのね、とかじゃなくて
ああああああああああああああああああああああああ‥‥!
って10秒くらい続いてしまうの。
言いたいことが多すぎて頭と口が追い付いてなかったり、
伝えたいことはあるのに語彙力が足りなかったりして出ちゃうんだよね。
という解釈をしている。
次女のそれが最初に見られたのは、休日に長女のお友達姉妹を家に呼んで遊んだあと。
保育園でも会ってるお友達だから次女も楽しそうに4人で遊んだけど、3人+次女、という構図になってしまったのは仕方がない。
何をするにも1歩遅れて輪に入り切れず、3人のマシンガントークについていきたい様子も見えた。
いきなりのことに(あと次女の声の大きさに)ちょっとびっくりしたけど、長女のときに学んだことを繰り返すのみ。
なに?何ていいたいの?とか、〇〇って言いたいんだよね、とか言葉を奪わない。
笑う、なんて言語道断。
ゆっくりでいいんだよ、も実は禁句らしい。
次女が言い切るのを待って、そうだね〇〇だね、と何事も無かったように返す。
次女に、自分の話した言葉がちゃんと通じているんだ、ということを伝えるのみ。
私と夫はそれができるけれど、長女はできるかな?
長女と2人になったタイミングで話してみた。
「ねえ長女ちゃん?」
「なあに?」
「次女ちゃんがさ、ああああああ、ってなってるの、気づいた?」
「うん」
「長女ちゃんも、前にそうなったことあったよね。きっと次女ちゃん今、伝えたいことがたくさんあるんじゃないかな。」
「うん、そうだね」
「だからね、なにそれ~って笑ったりせずに、次女ちゃんが話しきるの待ってあげてくれるかな?」
「わかってる。うん、だいじょうぶ。」
この会話をしたときの長女の表情がとんでもなく大人びていて、真剣で、とても信頼できる顔だったのを覚えておきたい。
じっとこちらの話を聞いて、次女のことを思っている様子。
本当に大丈夫だな、と安心したので、それだけにした。
長女と次女が話している時に次女がドモり始めると、長女はしっかり次女を見て言葉を待っている。
頷きながら、急かさずに、次女の言葉を待っている。
翌朝起きるとすっかり治っていて、念のため伝えたが保育園でも見られなかったとのこと。
あの日、色んな思いと疲れとかがあって出ちゃったのかな?と思っていたら、5日後にまたドモり始めた。
そしたら長女はちゃんと対応してくれた。
私からは1回伝えただけだったが、先日の話が伝わった証拠である。
次女がドモり、自分でえへへ、と言って言葉を繋ぐのを諦めてしまった様子をみた長女が、こう語りかけていた。
「次女ちゃん、だいじょうぶ。
だいじょうぶだよ。
あのね、なにか いいたいな~、って おもって、
でも いえないかも、っておもったら、
ちがう ことば で いってみたら いいんだよ。
たとえばー・・・・・うーん・・・・そうだな、
たとえば・・うーんと、・・・・・・・あ!
"こむぎ" って、いいたかったと するでしょう?
そしたら "わ・ん・だ・ふ・る"、 "わんだふる" って いえば いいの。
だいじょうぶだよ。
ほら、いっしょに いってみようね?
"わ"!!」
(※今期のプリキュア。変身前:こむぎ、変身後:わんだふる 。つまり同じってことですね。)
親から言われたから、とかじゃなくて、
素直に心から妹を思い、妹のためになることはないかと必死に考えてくれたのが嬉しい。
経験者だから分かるだろうな、というこちらの甘えた考えを遥かに超えてくる愛。
この現場を目の当たりにしたときは驚きの方が勝っていたけど、
これを書きながら私の鼻の奥はツーンとしてきている。
次女ちゃん、あなた、こんなに素敵なお姉ちゃんがいて本当に幸せだねえ。