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娘の乳歯が初めて抜けた日。

朝から、娘が小躍りしている。
もうすぐ、子どもの歯が抜けそうなのだ。
やっと!!ついに!!!
朝食を作っている私に、自慢げに口の中を見せてくれた。
下の前歯が、昨日よりさらにグラグラしている。

小学1年生の娘は、歯が抜ける日を指折り数えていた。
幼稚園も年長の頃になると、周りで歯が抜けている子が、だんだん増えていった。
そんな中、娘の歯は、まったくピクリともしなかった。

「お母さん、歯抜けるとき痛かった?」
「そんな昔のこと、覚えてないよー」
という会話を何回繰り返したことだろう。
歯が抜けることへの憧れが、どんどん強くなっていた。

「あなたは早生まれだから、みんなより少し遅いのよ。小学生になったら、きっと抜けるよ」という私の言葉を信じ、辛抱強く待っていたが、入学式が終わり、夏休みが過ぎ去っても、まだ抜けない。

そんな、のんびりやだった乳歯がようやく抜けるのだ。
朝から、早く抜いてしまいたい気持ちと、ユラユラ動かしたときに走る痛みの間で葛藤する娘。

「1本目の歯が抜けるのは、小学校ではなく、家がいいな」と、娘の初めてに立ち会いたい私も、歯をつんつんする。

そして、揺らすたびに、歯茎にくっついている歯の面積も減っていき……

ついに、1本目の歯が抜けた!!!
待ちに待った瞬間がやってきた。

娘は、鏡の前に行き、隙間が1本分あいた前歯を満足げに眺める。
そして、ダイニングテーブルの周りをスキップをして、まわっていた。
喜びが抑えきれないようだった。

娘の今の夢は、前に読んだ絵本の中の男の子がしていたように、歯の抜けたところにストローを入れてジュースを飲むこと

明日の小学校も、マスクで過ごす時間が多いけど、誰か気づいてくれるといいね。


★娘に読んだ絵本はこちら★

「歯がぬけた」中川ひろたか作
歯がぬけた男の子の様子をユニークに描いてあって、歯が抜ける事が楽しみになるような絵本。
勤務先の保育園での年長児への読み聞かせでも好評でした。
くすくす笑いながら聞いてくれていました。


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