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眼内コンタクトレンズ(ICL)手術を受けた話
実は昨日手術を受けました。
ICL手術。通称「眼内コンタクトレンズ」。
これまでの視力と手術を受けたきっかけ
強度の近視で小学生の頃からメガネをかけ、後に乱視も発覚してどんどん分厚くなっていったレンズ。両目の視力は、手術前で両目0.04。
もう裸眼だと1メートル先のポスターの字が読めない。人が来たら、シルエットで男性か女性かだけを判断するしかない。文字を読みたいなら10センチ以内まで近づく。それでも乱視で文字が丸くぼやけて見えるけど。
コンタクトレンズもするけど高いし、毎日するのは面倒くさい。だから特別な予定がない限りはメガネ。
レンズの屈折で目が小さくなり、輪郭はひょうたん型なのが当たり前。目元はメイクしてもそんなに映えないから、まあ適当に。
雨が降ったら視界を守るためにすぐ傘をさすし、冬にマスクをしたら曇るし、走ったら多少視界が揺れるのも仕方ない。
生まれてから半分を超える期間、そんな日常でした。
しかしまぁ、慣れているとはいえ不便は不便で。
時々思っていたのです。「これって、裸眼だったらもっとラクだったのかな?」と。
強いきっかけになったのは、近い未来に起こるという地震の報道でした。
万が一被災した時、食料や防災グッズを差し置いて、何よりも守らないといけないものが「メガネ」なのは、あまりにも不便ではないか…と気づいたのです。
大袈裟でもなんでもなく、メガネを失ったら私の生存率は急落します。そんな事実に、危機感を覚えました。
手術時の感想
そんなわけで、今からは「ICL手術を受けた時の感覚」について感想を書き連ねたいと思います。
手術の流れとか説明とかではなくあくまで感想ですので、参考になるかはわからないですが…。
「ICL手術って怖そう。実際はどんな感じなの?」って人向けに、お役に立てるように書いてみます。
手術の説明・手術前後の流れについては、みけみわ子さんのnoteがすごく分かりやすかったです。興味のある方は是非こちらをご覧ください🙇♀️
(ちなみに私も品川近視クリニックでした)
私はその日最初の患者だったみたいです。
当日は8:45に来院して、手術費の支払い、手術の説明、手術後の検査などを経て、10時頃に手術室に入りました。この間、瞳孔を開くための目薬を何度かうってもらいます。
手術室に入る前には、例の水色のガウンを着せてもらえます。
齢28にして、初めてのガウン。
腕を通しながら、(初めての手術が視力矯正の手術か…。骨折とか病気とかじゃなくてよかったな…)と、なぜか健康であることへの幸せをかみしめていました(笑)。
そして麻酔の目薬を差した後、ここで看護師さんからとげとげしたスーパーボールみたいなものを渡されます。
昔のクイズ番組で伊東四朗さんが頭からかぶっていた、「もやっとボール」みたいなもの(今の20代前半以下の人には分からないかも…)。
看護師さん曰く「ストレス軽減のために、握ってください」とのこと。
特に、執刀医の先生から「握ってください」と言われたら、コンタクトレンズの固定のために眼を触る時なんだそうです。
手術室に通されると、即手術台に寝かされ、笑気麻酔のためのチューブを鼻に挿されます。
私は結構、薬や麻酔が効きやすい体質でして。
(麻酔で意識がふわふわしてるなら、あんまり怖くないかも~)と余裕をこいておりました。
笑気麻酔のガスを、鼻から吸って~、吐いて~、吸って~、吐いて~。
うんうん、予想通り、だいぶ意識がぼんやりしてきた…。
まずは右目の手術から。
右目だけ穴の開いたシートを顔に乗せ、まつ毛を避けるためにテープを貼られ、目が閉じないように器具で固定されます。
今回はレーザーで切開する手術だったので、前準備で目に何かをされました。正直何をされているのか全く分かりませんでしたが、先生が「吸引」と言っていたので、眼球を機械で吸われていたのかもしれません(文字に起こすとこわい!)。
しかし点眼麻酔のおかげで、痛みはありません。
そしてレーザー切開の過程で、一旦視界が真っ暗になりました。
あれ、たしか手術中って、眩しくなるはずだったよなぁ…。
暗いなぁ…。暗い…。くらい…。
なんか、気持ちよくなってきたなぁ…。
……。
「野乃さん、白目向いてます!左目も閉じないでください!」
( ゚Д゚)……ハッ!!
先生の声で、急に現実に引き戻されました。
え、いま私って目を閉じていたんですか?
「白目では手術できないので、両目とも頑張って開いてくださいね~」
え、目を閉じている自覚がなかったんですけど…。どうやって…?
しかしそれ以降は白目を注意されなかったので、問題なくできていたみたいです。
恐らくですが、麻酔が効きすぎて一瞬寝落ちしたんだと思われます。(これは予想外)
意識がぼんやりしている中いよいよライトを照らされ、手術開始。
視界がまぶしくなり、今からレンズを入れるのかと身構えます。
視界的なこわさは、あまりありませんでした。
水面に映ったような金色の光が、ずっとゆらゆら揺れている感じ。
その光は、あるタイミングでクッキリと見えるようになりました。
きっとそれが、コンタクトレンズを当てた時だったのでしょう。
その直後に「ボールを握ってくださ~い」との指示。
看護師さんがさっき予告してくれた、コンタクトレンズの固定です。
ちょっとビビりましたが、感覚としては「なんか触られてる…!」というだけで、痛みはありませんでした。麻酔の効果、すごい。それとも先生がすごいのか。
個人的には眼を触られた時よりも、最後に「お水が出ますよ~」と言われて水をかけられた時の方が刺激が強かったです。最小限とはいえ傷口があるからなのか、すごーく冷たい!しみる!そんな気がしました。
あと、目の周りのテープをはがされた時だけは、明確に痛かったです(笑)。
この間、体感時間で10分弱ぐらい。
左目も同じ流れで手術をしましたが、両眼あわせても30分以内には終わっていたと思います。
術後は「休憩室」に通してもらったのですが、薄暗い部屋に6台のリクライニングチェアがあるお部屋でした。
そこで飴を舐めながら、20分ぐらい安静。
まだ笑気麻酔でぼんやりしていた私は、ここでも寝落ち…。
最後に看護師さんに優しく起こされ、点眼や服薬に関する説明と、術後の検査を受けます。検査は問題なしということで、無事にICL手術完了。保護メガネをかけて帰宅するのでした。
手術直後は視界がぼんやりしてきましたが、徐々に慣れました。ちょっと周囲を警戒する必要はありましたが、普段通り電車に乗ったり歩いたりするのも、難なくできます。
ただお昼だったので、日差しがとても眩しく感じ、若干うつむきながら歩いて帰りましたね…。はたから見たら、「落ち込んでいる人」だったのかもしれません。
(乗り物の運転は厳禁らしいので、もしICL手術を受ける予定の方はご注意くださいね)
最後に
ICL手術を受けてまだ一日ですが、本当に受けてよかったです。
お金はかかるし、手術はちょっと怖いし、術後もいっぱい目薬をささないといけないのが面倒だけど、やっぱり視力があるって幸せ。
特に鏡を見た時、「ああ、私の目って本来はこのぐらい大きかったのか」と実感できたのがうれしかったです。
学生の頃に「メガネの有無で印象がちがうね」と言われた事もありましたし、街で知らない異性に声を掛けられるときは決まってコンタクトレンズをしていた日でした。
それってつまり、メガネの無い顔の方が魅力的だったってことでしょう?
先日イメージコンサルタントさんのサービスを受けた時も、褒められたパーツは目でした。
「お客様は目が特に印象的ですね!大きめで目力が強いです!」と。
きっとこれからは、これまでよりも自分の容姿に自信が持てます。
瓶底メガネという容姿のデバフから解放されたような気持ち。
まだ生活制限でアイメイクができませんが、今から可愛いアイシャドウを探そうかな~。
…いや、それより先に目の下のクマを隠すコンシーラーか…?
今までメガネのフレームで隠れてたけど、これは、なかなか……。
裸眼は裸眼で、新たに悩みが生まれるのでした(笑)。
以上、私のICL手術の体験と感想でした。
つい長々と書きましたが
「想像していたほど、怖くも痛くもない」
「お金や手間はかかるけど、その恩恵も大きい」
これだけでも伝えられれば、幸いです。
それでは、本日はこの辺で。
今週もお付き合いいただき、ありがとうございました!
もうしばらく安静に過ごしたいと思います。
野乃
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