今更だけどドラマの感想(こっち向いてよ向井くん編)
第一印象でいうと…向井くんって変わってね? でしたね。だって女性が近寄ってきたらすぐに…なびくんだものあの人。ホイホイホイと。なんか受け身で女々しいと言いますか。大丈夫か…この人と悶々としながら見ていました。
と、ここまで少し辛口に書いてしまいましたが、
あのドラマ凄い着眼点が面白かった!
まずは向井くんの元カノが、自分の父親にかけられた呪いに苦しめられている描写。
『結婚しない女は惨めだ』
あの父親の言葉によって元カノ・美和子さんは苦しんでいた。あれってね。今でもあるよね。世間では結婚=幸せってやつ。私も「結婚しているの?」と聞かれると正直嫌なやつ。結婚しているか、していないかで図ろうとするやつ。それで一体何が分かるのよ? ってやつ。(まあ、そういうつもりで聞いた訳ではない人もいるだろうが…。)はっきり言って結婚していても精神的に幼い人っていますよね? 結婚していれば大人だとかいうまやかし。幸せの象徴。世間の一員として認められた感じ。そんなん糞喰らえだわ。
美和子さんの父親のようなあんな考えの男もいるが女にも多いよ、ああいう考え方の人。というか結婚は幸せだと思い込んでいる人のなんと多いことか。
しかも向井くんの父親も父親で、結婚したら幸せになるという考え方の人でして…。(まあ自分の子どもがいたら、その子には結婚して欲しいと思うのが親心だろうな)向井くんも父親の影響で男は女を守るものだ、養っていくものなんだと考えが染み渡ったんだなと感じました。なんか頑固なんだよね、向井くん。恋愛になると尚更男はこうであるべきが凄いの。あれは父親によって作られた恋愛観・結婚観なんだなって。
美和子さんも向井くんも自分の父親によって苦しめられた感が凄いの。その表現が巧みだったのよ、あのドラマ。あそこまで、あの表現が出来たドラマってなかなか見かけないと思う。知らんけど。
向井くんの妹夫婦のすれ違いもね、見ていて感慨深かった。妹の旦那、元気くんも男は頑張って妻を守らねばならないと意気込んで無理をしていた。そんな無理している元気くんを見ていられなくて、いつもの元気くんでいて欲しいと願う麻美さんの葛藤も見所だった。というか妹夫婦が一番見ごたえがあったのかな。あの夫婦すれ違いばかりだったけれど、お互い好きあっているし見ていて逆に安心した。(なんでもかんでも脈がありそうな子にすぐ行く向井くんとの対比があった。)
元気くんを見ていると男も「男はこうでなければならない」呪いに強く掛かっているんだな……。麻美さんは言葉が足りなさすぎてヤキモキしましたよ。やっぱり話し合い大事。家族会議大事。
最後に坂井戸さんとセクシー八田さんではなくて環田さんの話。最初自分ね、環田さん一回離婚したからさ、もう結婚は懲り懲りで、それなりにいいと思った人とは期間限定に遊ぶことにシフトした嫌な男かなと思っていました! どうもすみませんでした! 環田さん!!
環田さんは真面目すぎて、それが仇となってしまった人でした。あの朝食を作っている時の、あの寂しい感じ…忘れられない。ある意味トラウマシーンかこれ? 坂井戸さんに振られたら、残りの2話に彼が一切出てこない所も悲しかったな、なんか。ふいにワイの胸に虚しさがこみ上げてきました。エグいよ、エグすぎるよこのドラマ……。
坂井戸さんってズレた人だなと思って見ていたけれど、成る程元カレに言われた一言があったからあんなに踏み込む恋愛に対して拒否っていたのか。皆色々あるなー。
坂井戸さんの元カレはさ、坂井戸さんに対して自分のなかの理想として好きだったけれど、いざ付き合ってみるとなんか違うと感じたんだろうなー。だからなんか呈のいい、というかテキトーな理由をつけて断ったんじゃないかな?
坂井戸さんも環田さんに対してカッコいいとは思っていたけれど、朝食を一緒に共にしたいほど好きではなかったってことだよねー。あなたのことはそれほど…だよね、これ? まあでも朝御飯を共にするってさ、本当に好きじゃないと出来ませんよ。そこまで好きでもない人、嫌いな人と食事出来ませんもん。その究極の好きか好きじゃないかを投げつけてくる、このドラマ非常にエグいって。改めて結婚とか好きとかを考えさせてくれましたよ。このドラマテーマ性が深い。
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