三谷はるよ. (2013). 市民参加は学習の帰結か?―ボランティア行動の社会化プロセス―. ノンプロフィット・レビュー, 13(2), 37-46.を読みました。
https://www.jstage.jst.go.jp/article/janpora/13/2/13_37/_pdf/-char/ja
住民参加のまちづくりがボランティア活動に強く依存していることはよく知られているが、そのボランティアをする、しないを何がわけるのか、ということに関しては、あまり現場レベルでも知られていない。
実はこれまでも、ボランティア活動が何に由来して起こる行動なのか、ということは研究されてきている。ただ、本論文によれば、これまでの研究が「現時点でのその人の属性」に偏っていたと指摘する。例えば「いま、いくら収入があるか」とか「いま、どういう考えを持っているか」というようなことである。
それに対して、「いやいや、過去の経験、つまりこれまでしてきた学習の結果、生じることもあるんじゃないか?」と本論文では考える。
なるほど、過去の経験がボランティアをするしない、を分けるのであるとするなら、教育プロセス(本論文では社会化プロセスという)のデザインによるボランティア活動者の人材確保に向けた有効なヒントになりそうだ。
例えば先行研究ではこういうものがあるという。