地縁と志縁の融和を実現するコミュニティワークはいかに可能か、という話
地域組織による福祉サービスの提供の必要性が語られて久しいですが、それを実行していくためには、地域の中に福祉活動を担う組織を定着させていく必要があります。
しかし、テーマ型NPOは地縁団体と水と油というようにうまく接合しないことがしばしばであるといわれています。いわゆる「地縁と志縁」の分断がボトルネックになっているわけですね。
そこで、地縁団体自身が福祉活動を担うNPOを作り出す、あるいは、地縁組織と志縁組織の両方を同一人物が兼ねることで、このボトルネッ クをクリアしようという考えがあって、乾亨などはかつてこういった組織体を「地縁内志縁組織」と呼んだりしていました。
地縁組織と志縁組織の分断の回避を可能とするために、具体的にどのような工夫をすればよいのでしょうか。
この問について興味深い知見を提示するのが、大野真鯉『町内会 ・ 自治会 が 福祉系NPO を創出するプロセス‐地域リーダーの役割に焦点をあてて‐』です。この論文では、地縁組織と志縁組織の融合を叶えた2事例へのケーススタディから検証しています。
ここから分かったことは以下のようなことでした。
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