コミュニティ政策学会で、名張市のコミュニティ政策について教えてもらったので、忘れないようにメモしておく。
名張は大阪のベッドタウンとして発達した。ベッドタウンの発達は団塊世代の大量転入によって成立する。同世代が一気に転入することで、急速に宅地化と人口増が見込めるが、その先に待っているのは高齢化と住民税の極端な減少であった。
こういった状況で地域組織によるまちづくり活動を維持するために名張市が選択したのが、自治協議会制度の導入であった。具体的には、各種団体の補助金カットと、それを原資とした地域包括補助金(ゆめづくり地域交付金)化、そしてその受け皿としての自治協議会の設立である。現在でも日本の住民自治協議会制度のトップランナーとして知られているという。
名張の場合自治協議会は「地域づくり委員会」というが、その説明会においては従来の既得権を失う、地区長や各種団体からは、納得いかないという怒号が飛び交っていたという。
略年表を記しておく。
県下のそれぞれ自治基本条例や地域組織設置条例を制定し、地域自治組織の形成を働きかけ始めた。年表は以下の通り。
これらの一連の政策が普及した結果何が起こったか。