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大家族としての地域組織と隣人愛


地域を大家族とみなす見方

こないだ、とある地域で、「助け合う、◯◯(地名)の仲間は、大家族」という標語が掲示されているのを見た。しみじみと、懐かしいなあ、と思ったりした。

先日も書いたが、地域活動には、その機能面に注目すると、拡大家族としての側面がある。

地域活動というのは、「世帯内労働の世帯外シェアリング」としての側面がある。
 例えばこども食堂なんかが典型的で、世帯内で行われる食事の用意を世帯外で済ますことができる。ある種の労働は、分散させず、統合することで、コストはもちろん増えるが、スケールメリットが効くので、提供できるベネフィットのほうが大きくなる。自治体合併が効率化につながるのと理屈は同じだ。例えば沖縄何かでは伝統的に自治会が幼児園を経営していたりする。子育てという世帯内労働を地域でシェアすることで効率化しているわけだ。専門用語っぽくいうなら、「家族というアソシエーションの代行」をしているわけだ。

隣人愛という重要キーワード

こういう、地域を一つの家族とみなす考えは、昭和のまちづくりがしばしば語った「地域の者は地域で守る」という矜持によく表れている。そして、地域の者を家族とみなす見方を支えるのが、饗庭伸のいうところの「隣人愛」だ。

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