15年ぶりに本を開いた日から趣味になるまで
私は小学校卒業以来、15年以上読書をしていませんでした。小学生の頃は、朝の読書タイムが義務的にあり、『かいけつゾロリ』や『ドラえもん』の漫画などを読んでいました。しかし、長い間読書から離れていたため、文字を目で追いながら文脈を理解することが難しく、数ページ読んでも前の内容を忘れてしまい、なかなか先に進めない状態に陥っていました。
そんな私が再び読書を始めたのは、27歳の頃です。きっかけは、二度の流産でした。二度目のとき、夫は海外赴任中で、自分自身で立ち直るしかありませんでした。心身ともにボロボロの状態からすぐに立ち直ることはできず、職場や家族にも流産のことを伝えられずにいました。仕事には毎日行っていましたが、休日は引きこもり、不健康な生活を送っていました。
そんな中、自力でどうにかしたいと思っていた頃、たまたまテレビで映画『そして、バトンは渡された』を観て感動し、流産後初めて涙を流しました。家族愛が心に沁みたのでしょう。そして、この映画の原作を読みたいと思ったことが、読書にのめり込むきっかけとなりました。
読書は私にとって逃げ場でした。本の世界に没入することで、仕事やさまざまな雑念を忘れることができたからです。今では、逃げ場から趣味へと変わり、仕事前に15分早く出勤して読書の時間を作っています。文字を追っても理解できなかった私が、小学生の読書タイムのように読書時間を設けて没頭しているのは、不思議なことですね。これからも多くの本に出会いたいと思います。現在は、1973年に出版された半村良さんの『産霊山秘録』を読み進めています。
ぜひ、どなたかおすすめの本があれば教えていただきたいです😌