日向坂46を例にして、アイドルビジネスを考えてみましょう(楽曲フォーメーション編)
8月29日深夜の「日向坂で会いましょう」で6枚目のシングル発売が発表されましたね。同時に表題曲のフォーメーションとミクティー、おすし、こと金村美玖さんの初センターが発表されました。おすしが着々と目標を達成している姿は憧れるし本当に素晴らしいです。
私が応援しているまなふぃこと高瀬愛奈さんは今回のシングルのフォーメーションでも最後列の3列目でした。ネット上のまなふぃ推しの皆さんは、6シングル連続3列目という報に落胆、意気消沈しながらも、まなふぃが落ち込んでいないかと心配する心優しい人たちばかりで、私はなんだかうれしくなりました。
こんなこともあり、表題曲フォーメーションがどのように決められるのか、企業としてのアイドル事務所とグループアイドルの関係性から考察してみたくなりました。
■企業としてのアイドル事務所
アイドル事務所は企業ですから利益を上げなければなりません。そして企業が収入を得るためには、商品を買ってもらう必要があります。
それは、
・CDやDVD、Blu-Ray、グッズを買ってもらう。
・ライブ等のチケットを買ってもらう。
・出演料をいただく(テレビ・ラジオ・CMに出演する、雑誌に掲載される)。
などが主なものになるでしょう。
そして、商品を買ってもらうために、アイドル事務所はアイドルをプロモーションします。これはアイドル事務所の支出となります。なので、アイドル事務所が企業としてベストな状態とは、「少ないプロモーションで、商品がたくさん売れて、利益が増えること」です。
■プロモーションはおもに人気上位20%を中心に行われる
アイドルグループの場合、グループのメンバー間に人気の格差が出てきます。世の中の大多数の人の「好みのアイドル像」とか「かわいいと思う人」って同じような傾向になるので、その好みにマッチしたメンバー(万人受けするメンバー)のファンの数は多くなると思います。
アイドル事務所は売り上げを増やすために、これまで以上に多くの人に商品を購入してもらうことを狙うことになりますが、その入り口として、より多くの人に知ってもらい、好きになってもらうことを狙う必要があります。そのためには、メディアの露出が重要になり、そのためには、万人受けしながらかつ、華がある、芸能スキルがある(歌が上手い、ダンスが上手い、演技が上手い)メンバー、いわゆるグループの入り口になってくれるようなメンバーが重視されるようになるのかな、と思います。
そして、マーケティング用語にパレートの法則というのがあります。簡単に言ってしまうと、
20%のメンバーが、ファンの80%をカバーしている、
20%のメンバーが、売り上げの80%をカバーしている
というもので20:80の法則などともいわれるものです。
アイドルグループがデビューし、プロモーションし、その結果グループの人気が上昇すると、グループ内に、多くの人に好きになってもらえるような、入り口になるようなメンバーが現れてメディアに引っ張りだこになって、プロモーションに力を入れなくてもこの入り口になってくれるような20%のメンバー(以降、「強者メンバー」と呼ぶことにします)が売り上げの80%をカバーしてくれる状態になる、という流れです。
このような状態になると、プロモーションは強者メンバーに偏りがちになるのは自然な流れでしょう。強者メンバー以外のメンバー(「弱者メンバー」と呼ぶことにします)をプロモーションしようという事務所のモチベーションは相対的に下がると思われます。
■1列目、2列目
日向ちゃんの人数は22名で、そのうちの20%~30%は4名~7名となります。また、デビュー以降に発売されたシングル・アルバムの表題曲のフォーメーションを見ると、
小坂菜緒さん
加藤史帆さん
斉藤京子さん
金村美玖さん
東村芽依さん
丹生明里さん
佐々木美玲さん
あたりが強者メンバーと言えるでしょう。ここに挙げたメンバーは、アイドルらしい万人受けする顔立ち・体格・所作、その場に合った受け答えができる、芸能スキルもある、という印象があり、グループの入り口として適切な感じがあります。
■まとめ
表題曲フォーメーションがどのように決められるのか、企業としてのアイドル事務所とグループアイドルの関係性から考察してみました。まあまあ妥当なのかなと思います。
でも、正面入り口からではなくて通用門からグループに関心を持ってしまった私のように「簡単に前に行けないことはわかっちゃいるけど、行ってほしい」って思う人はたくさんいらっしゃると思うんですよ。正面入り口から入ったけれど、気が付いたら弱者メンバーに惹かれている、って人にも共感してくれる人はいると思います。
じゃあ弱者メンバーはどうしたらいいの?を次の機会に考えてみたいと思います。
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