揺れと波
久しぶりに長男が居た気がする
次男は居たかどうか分からない
母が作った料理を
リビングでひとり食べる
とんかつか何か揚げ物と
ご飯と味噌汁
それを食べて
学校に行かないと思って
中華まんが
8個くらい用意されていたものだから
それを2個ほど食べて
もう家を出ないとなあと思っていたが
気付いたら8時45分になっていた
あー、8時45分てもうなあ
朝礼始まる時間だった気がするな
そんな事を思いながら
靴を履く時に
なんだかな遅刻して教室に入る時って
どんな感じだっけ?と思いながら
靴を履いていた気がする
家を出て自転車に乗ろうとしたら
なぜか家の前には自転車がなくて
誰かに盗まれたか
なんて思っていたけど
あーそういえばマッチーが
久しぶりに出てきたな
元気にしてるのだろうか
自転車は乗り捨てられてて
しばらく探しても見つからないから
あー盗まれたからとりあえず行くわと
一緒に探していた母に伝えた
あらそうねえ
と言っていた気がするけれど
学校までの道のりを歩いていると
坂の途中で見つかったから良かったけれど
側にはもう一台
誰かが乗り捨てた自転車が置いてあった
学校に着いたら着いたで
何気ない会話を
よく知らないクラスメイトと
話していて
教室にまで乗り上げて
そのまま教室の後ろの方に
置いていた自転車は
急に防犯ブザーがなって
警察官とそのまま声だけで
やり取りをしていた
未来の防犯ブザーは
そのままオンラインで
やり取り出来るのかも知れない
急に友人が
今マグニチュード22の地震があったんだって
スマホにニュースで出てきてた
と顔を引き攣らせて言った
瞬間
警報が鳴る
大きな地震で
視界と足元の何もかもが揺れる
千鳥足の様になりながら
急いで椅子の下に隠れる
身体の中が
大きく膨張する様な気がした
ツーッと息を口から細く吐き出す
ガタガタと
机と椅子が揺れる中
窓に目をやれば
来るであろうと覚悟していた
海の波が
全てを飲み込みながら
こちらに向かってくるのが見えた
そのまま波が校舎にぶつかる
瞬間
建物はそのまま土台から破壊され
かっさらわれるかの様に
教室は波に乗り
かなりの速度で
横流しに移動してゆく
やばいな
あー死ぬかもしれない
死ぬのか
と思った後に何故か
波乗りの感覚ってこんなか
すげえスピードだな
楽しいかもこれ
なんだかんだ乗りこなしてるな
そんな事を考えた
そこで目が覚めた
カリンがすやすやと布団の上で眠っている
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