深夜2時、美しい夜
誰もいない秋の風が
この身体をすり抜けていく
午前2時
トンネルの下で
まだ朝はやって来ないから
夜の地平線の先々に
あの遠くで
ゆらゆら光り揺らめく
小さな小さな
部屋明かりの星々は
ねえ金魚鉢のビー玉みたいだよ
美しい夜に、あの子が言った
優しく忙しく煌めいてる
あの星の光には
もう手が届かないかも
知れないけれど
この夜のこの星空が
遠くゆらめく北斗七星も
大きく広がるオリオン座も
なんだかとても綺麗な夜だから
もう少しだけ
この夜のこの瞬間から
1分だって、1秒だって
離れたくないと思う
この歌と
この夜に
もう少し包まれたい
下らない塵の様な
それでも息をしている浮世と自我と
残らない刹那の連鎖が
それでも織りなすこの今と
比べる事すら叶わない
侘しくて冷たいこの夜が
見上げた空が
それでも美しいと思えた
懐かしかったその日々が
比べる事すら叶わない
この夜とこの歌とこの瞬間に
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