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偏差値70以上の世界を垣間見た

先日学生時代の友人と久々にランチ。
友人の娘は小6(有名私立小学校)で中学受験の正念場。
私の娘は中3(学力が高い公立)で高校受験の正念場だが、推薦第一希望なので期末テストが実質受験みたいな感じ。
当然受験話に花が咲いたが、友人の話は異次元だった。

元々友人も優秀で、塾で一番上のクラスに通うような学力。
そして、旦那さんも同じように学力が高く、「頭良くて当たり前」の世界線が広がっている。
おまけに大手企業総合職共働きの二馬力で一人娘なので財力もある。
当然のように偏差値70以上のトップ校を目指しているのだ。

ちなみに、私は偏差値65の公立高校出身である。
ぶっちゃけ、偏差値65くらいなら、私のように勉強嫌いでも正しく詰め込めば得られる学力だと思う。

しかし、偏差値70以上は全く違う。
薄々感づいていたけど、偏差値70以上は努力だけでは到底できない異次元だと感じた。

まず、体力と精神力が違う。
友人の娘は当然中学受験専門塾に通っているが、塾のある日は帰宅が21時を過ぎるそうだ。
そこから夕食やお風呂を済ませた後、さらに勉強。
日付が変わる前には寝るように心がけているが、起床は5時半で朝勉を毎日しているとのこと。
塾のない日はもう少しのんびりできるが、小学校帰宅後も当然勉強。
土日はほぼ1日中塾で勉強している。

中学受験をしている家庭にとっては当たり前かもしれないが、「このスケジュールを体調もメンタルも崩さずにこなせる」というだけですごい。

私の娘は夜が弱く、夜型の塾が体質に合わない。
頑張って通っているが、夏期講習など数日連続で通うと見事に体調を崩す。
夜が合わないのである(日中なら全然平気)。
そもそも、小学生時代は9時前には就寝していた娘。
現在も1日8時間睡眠が必要なので、1日6時間しか眠れないスケジュールは実行不可能である。

ママ友の娘は中学受験専門塾に通って1ヶ月で情緒不安定になったらしい。
体調は変化なかったが、すぐ泣いて表情が暗くなり、今までのはつらつとした姿が消失。
「これは無理だ」と判断し、公立中学からの高校受験に切り替えたと聞いた。

でも、私やママ友の娘が「きわめて虚弱」ってわけじゃないと思う。
むしろ、一般的な発達と健康をキープできているタイプ。
だから、普通の子が努力で偏差値70以上の世界に行くというのは、恐ろしく困難な道のりだと感じる。

友人の話では「確かに大変だけど、体調を崩すことはないなぁ」と。
また、娘さんが塾を「楽しい」と言っているのだとか。
塾の力量もあるが、知的好奇心と向上心が高く、モチベーションをキープして自ら勉強に挑める精神力も必要なんだと思う。

一般ピーポーから見ると、偏差値70以上の世界は、目指しているだけでもえげつないほど素質があり優秀な子どもが集まっているのだ。

それに加えて、親の経済力とフォロー力もすごいと思う。
中学受験は親の情報収集や子供の体調管理が必須。
友人はフルタイムで働きながら、娘のフォローもバッチリである。
彼女も学生時代から優秀で穏やかな人格者だ。
旦那さんは娘への期待の高さから圧が強いようだが、そことの調整も友人が行っている。
マジですごいと思う。

私はてんで無理ですわー。
「疲れた」「休め休め」が口癖の私は、子どもの邪魔をしないのが精一杯。
そもそも、私自身1日睡眠6時間の生活が体力的に無理。

偏差値70以上の世界は、親子ともに能力が逸脱している…。

しかし、そんな友人が言うには「うちは努力しないとダメだから」とのこと。
偏差値70以上の世界には、ガッツリ寝て好きなことして、勉強はちゃちゃっとやって、それで人並外れた学力を叩き出す子どもがゴロゴロいるんだとか。
地頭がいいの最高潮なのだろう。
偏差値70以上の世界は、そこに属しても「上には上がいる」を思い知る世界のようだ。

繰り返しになるが、偏差値60台は、ちょっとした工夫とちょっとした努力をすれば、結構な人数が到達できる数値だと思う。
でも偏差値70以上は違う。
素質と努力、家庭力、全部そろっている人が集まる世界なのだ。

う~む。すごい。すごすぎる。
色々なシーンで学歴が評価の対象になるのは、自然の摂理なのかもしれない。
と、高卒の私は思うのでした。

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