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『チャリング・クロス街84番地』(ヘレーン・ハンフ編著 中公文庫)
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ここに、一冊の本がある。
オリオン書房のカバーがかけられた文庫本。
『チャリング・クロス街84番地』
中央公論新社から出されたもので、ヘレーン・ハンフというアメリカ人女性と、イギリスの古書店との交流を記録した書簡集だ。
この本は、東京の書店に勤める人から贈られたものだ。
私は彼女ほどには、きっと本を愛していない。
でも、本を愛する人や、本を必要とする人、本に何かを探す人を、敬慕し、共感し、愛する気持ちは強く持っている。
この本の副題は、書物を愛する人のための本、という。
本好きを嬉しくさせる店づくりをしているお店で、本好きでない人にもなんだか本って素敵なものなんだと思わせる店づくりをしているお店で、この本を買い、贈る。
そんなことをしてくれる人。
この本を自分の家の本棚で目に入れる度、彼女がいるな、と思う。
本を愛する人が、いるな、と思う。
もしも彼女を友人と呼ぶことが許されるなら、幸せだ。
私は私なりのやり方で、本のあるべき場所を守り、可能性を探り、あなたのメッセージを心に留めながら、今日も少しずつ前に進む。
『チャリング・クロス街84番地』(ヘレーン・ハンフ編著 中公文庫)
『チャリング・クロス街84番地 増補版』(ヘレーン・ハンフ編著 中公文庫)
(あの頃東京でかっこよく仕事をしていた彼女は、いま名古屋でも素敵にいる)