『流れ星と遊んだころ』(連城三紀彦 双葉文庫)
『流れ星と遊んだころ』読了。
虚構に虚構が重なり合って入り乱れ、反転、また、反転、一体なにを信じればいいの、と思ったらすたっと終わる。連城三紀彦の築いたほろ苦い迷宮。
芸能マネージャー、彼が出会ったある男、その恋人の女、三人を軸に進む話なのだが、ストーリーを言うとネタバレだろうし面白くないだろうから、控える。
解説は千街晶之さん。『戻り川心中』の解説も千街さんだった。2013年に亡くなった連城氏。没後最初の文庫ということで、著者の経歴をたどり、代表作と読みどころを紹介する非常に丁寧なガイドとなっている。ぜひ代表作だけでも文庫化、復刊を希望したい。新しい読者にも、ぜひ連城作品を読ませていただきたいと思う。
著者への深い愛惜が感じられる解説。
作品、解説と、いいものを読ませていただいた。
(2014年3月8日)
『流れ星と遊んだころ』(連城三紀彦 双葉文庫)
写真と本はまったく関係ありません