まずは先生がPBLを体験してみよう
PBLとは
最近、公立学校でもPBLを学んでいる、もしくは実践している先生が増えているように思います。PBLとは(プロジェクトベーストラーニング)の略です。「課題解決型学習」とも言われます。
課題は先生が出すことが多いようですが例えば…
「外国人観光客に向けて街の魅力を発信するポスターを作ろう」
「私たちの県に新しい発電施設を建設しよう」
上記の課題を掲げ、それに取り組む前に必要な全体となる知識を教科書やウェブ、先生から教わったりしながら情報をまとめて、自分なりの解決策を考えて表現します。グループで協働して1つの解決策を考えることもあります。
PBLの解説は下記をご覧ください。
古くから存在している学習法ですが、日本で近年注目されて取り入れられている理由としては時代の流れの変化が大きな影響を与えています。
時代の変化
今はVUCAの時代と呼ばれ変化の激しい時代です。VUCAの詳細は下記をご覧ください。
変化が激しい世界情勢といわれても自分はあまり納得していなかったのですが下記の資料を見たときに納得しました。
この表はある製品が5000万人のユーザーを獲得するのに要した時間を表しています。
左上から飛行機が68年、車が62年、一番最後にPokémon GOが5000万人のユーザーを獲得するのに要した時間はなんと19日です。
変化が激しいというのはインターネットやスマホの普及により他国で開発された製品やサービスがリアルタイムに全国でその恩恵を受けることができるようになり、製品が普及するスピードも速くなったが廃れるスピードも速くなったということです。当時は社会現象化していたPokémon GOでさえ今はほとんどの人がやってないんじゃないかな?また、企業の栄枯盛衰のスピードも早まっているのだろうと私は理解しています。
変化の激しい時代において、既存の知識はどんどん陳腐化していきます。今は最先端の知識でさえ、来年には古くなっていることもあり得ます。
そんな時代において、知識を蓄えるより、学び続ける態度やwebもうまく活用しながら情報収集や整理がうまい今の時代に適合した学ぶスキルを持っている方が重要になります。
また、日本でいうと少子高齢化に結びつくような空き家問題や専門職に就く人の減少、老人の孤独死やベッドの不足など社会的な課題が多くあります。世界的な視点で見ると資源の枯渇や温暖化など持続可能とは言い難い状況になっています。
そういった状況も相まって、学習指導要領では持続可能な社会の創り手を育むことを明記しています。
かなり大雑把に書きましたが、自らをアップデートしながら様々な課題を解決していく子を育むために、先生や子どもたちで課題を決めてそれを解決していくために情報収集して整理しながら仲間と協働して解決策を作っていくような授業を模索している先生が増えています。
まずは先生がPBLを体験してみよう
で、前置きがとても長くなったのですが、
先生達が本当に価値のあるPBLを実践したいと思うのであれば、
まずはプライベートの時間を使って地域の方々や利害関係のない方々と様々なプロジェクトを体験したほうがいいと思っています。自分自身がプロジェクトを回す楽しさを知っていないと、授業に取り入れようとは本気で思えないのではないでしょうか?
また、利害関係がない方々と一緒にプロジェクトをしたほうがいい理由としては、
利害関係のない方々はきちんとプロジェクトの意義を感じないと動きません。また、単純作業ではなく自分の考えを入れるようなクリエイティブな活動でないと、途中で離脱していきます。役割がないとふっと存在感を消します。笑
一方、学級では先生と生徒は利害関係があるので、プロジェクトの課題がおもしろくないとか、運営がよくないとしても、生徒は渋々やってるとか、やってる風でこなします。
つまり、利害関係のない方々とプロジェクトを実行して成功に導くことができれば、授業をプロジェクト化するのは簡単なんじゃないかと思うのです。これは、あくまで私見なので反対意見がある人もいるかと思いますか私はそう思っているということです。
うちのシェアハウスでは「若手先生を応援する歌を作ろうプロジェクト」や大学生ボランティアと一緒に運営する「地域の子ども見守りプロジェクト」など様々なプロジェクトが立ち上がっています。
様々な年代や立場の人と一緒になって作り上げるプロジェクトは本当に楽しいです。今後は地域の方とも協働して何かできたらいいなと思っています。
このブログをご覧いただいている先生方も、ぜひ地域と関わりを持って、何かのプロジェクトに関わってみてください。特にプロジェクトオーナーとして皆を導く役割をすることをおすすめします。それがうまくできたら、きっとPBLをするハードルは限りなく下がっているはずです。
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