レッドオーシャンに突き進む公立中学校
さあ、本日も徒然なるままに自分が感じたことを書いていきましょ〜。
独立してからありがたいことに色々な委員会や公立小中学校から研修依頼をいただいています。自治体や学校の現状に応じて研修をしたいので事前に内容についてお話しをさせていただくのですが、たまに「学力が上がるICTの活用法を教えてくれ」って管理職の先生に言われることがあります。特に中学校で。ペーパーで測れる知識を上げるためにICTを使いたいってことですね。
中学校は高校入試があるので、子ども達の学力をあげてあげたいと思う気持ちはよく分かります。
でも、学力にこだわった教育をし続けると先生達の立場がだんだんしんどくなるだろうなと思っています。知識を上手に教えるって意味でいうと教育業界はレッドオーシャン化してるから。
レッドオーシャンとは、ブルーオーシャン戦略の中に出てくるマーケティング用語で、新しい価値を創造し競合だらけのレッドオーシャンから抜け出し、比較対象がいないブルーオーシャンを目指そうって話です。
参考:【事例あり】レッドオーシャンとは?戦略・ブルーオーシャンの市場を開拓した事例を紹介
ブルーオーシャン戦略の成功例でいうと、ロイロノートスクールもその1つだと思っています。
2015年ごろのタブレットPC向け授業支援ソフトといえば、元々はPC教室で動かしていた授業支援ソフトが主流で、それらのソフトは多機能でネット回線に対して高負荷なソフトが多かったです。
デスクトップPCでネット回線直差しなら快適なソフトかもしれませんが、普通教室で使うようなCPU性能の低いタブレットPCで貧弱なwifi環境だと…
一方でロイロノートスクールは機能を絞っていて、ネット回線への負荷も極力下げています。その結果、普通教室にてタブレットPCを使って先生と生徒が双方向で繋がれ、自分の考えを簡単に表現できる新しい価値を創出することで、今回のGIGAスクール構想で爆発的なヒットをしました。
比較対象となるソフトがほとんどないので本当に営業が楽でした。きつい値引き交渉にもさらされませんし、ユーザーからも「ロイロはサクサク動くので楽しいです!」とよく感謝を伝えられていました。
話を戻すと…
子ども達からみたら、学校、塾、家庭教師、さらにyoutubeやスタディサプリのようなオンライン学習系のコンテンツまで現れて知識を学ぶための選択肢がどんどん増えています。しかも、youtubeは良質なコンテンツが無料で見れるので、貧富の差に関係なく学ぶことができます。
以前と同じ授業を子どもにしても、良質なコンテンツが現れたせいで相対的に先生達の授業の価値が下がっているように思います。
youtuber葉一さんやスタサプに出てくる有名講師より上手に教えれるのであれば別ですが…
子ども達にとって学校での授業の価値が下がると、寝る子は増えるし、クレーム入れてくる保護者は増える。
結果として、精神がやんでしまって、病欠する先生は増えるし、先生になろうって思う学生さんも減っていく一方。
解決するには公立学校だからこそ提供できる学びとは何かを真剣に考えて、保護者や子ども達にきちんと伝える必要があると思っています。
ブルーオーシャンを目指そうってことですね。
たぶん、それを突き詰めて考えていくと、地域連携や探求的な学びにつながっていくんだろうな。
とまぁ、今回はマーケティングの観点から教育について考えてみました。
おい野中よ!いい加減なこと言うな!という方はぜひ連絡ください。
全力で土下座しにいきます🙇♂️
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