今日は法律について初めて考えるきっかけになった本についてのお話。
自分が学生だった頃、近所に住んでいたおじさんが書いた本を読んだ。
内容を大雑把に言うと、
刑務所にわざわざ入りたくて原付で18キロオーバーの交通違反で捕まり、7000円をわざと払わずに刑務所に入った事について書かれた本だった。
このおじさん当時バイトしていたコンビニに、よくタバコと1リットルパックの牛乳を買いに来るお客さんで物書きだという事は知っていた。
わりとワイルドな外見ではあるが、とても温厚で話す口調も優しいダンディな感じのおじさんという印象だった。
どんな事を書いているのかは知らなかったが近所の人々からおじさんの書いた本が本屋にあるという噂を聞いて探してみたらこれを見つけた。
刑務所でお務めなさった事がある人って案外身近にいるもんなんだなぁって思った。
確かに法律では悪い事しているに違いないが、罰金を払ってお務めには行かない人がほとんどだろう。
本にも書いてあったが、たかがスピード違反くらいでみたいに言われがちな感じで。
何だか複雑な気持ちになった。
ここでもう一つ、考えさせられる事があった。
金と時間についてだ。
お務めをしない代わりに罰金で解決出来る。一方、お務めをする場合には刑務所内での生活は税金で賄われていると考えると、生きていく手段として軽犯罪を犯し宿泊施設の代わりに利用する人がいるというのも複雑な思いがあった。
同じ罪でも経済状況によって償い方が違う。
お金持ちだったらスピード違反の罰金なんて痛くも痒くもないから、もしかしたら一般道を有料サーキットくらいに思っちゃってる人もいるかもしれないし…。
いや、人は誰しも良心を持っているはずだと信じよう。
そう考えると話のネタとして道楽同然でわざわざ刑務所に入ったおじさんは面白い人だなぁと親近感が湧いたので他にもおじさんの本を読んだ。特にハードボイルド小説は楽しく読ませてもらった。
いま、あのおじさんどうしてるかな?
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