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週報 2023/08/27 現実逃避ビリヤニ、ペットと食べもの、充分に豆の味が出て美味であります

8/19(土)露ついたりつかなかったり、薬膳カレーパスタ

「命旦夕に迫る」という表現を知った。「めい、たんせきにせまる」と読む。命が危うい、という意味。危ういけど、危篤ほどのやばさではないニュアンスがある。

用例としては日本住血吸虫症wikipedia記事に載っている死体解剖御願が有名。

私はこの新しい御世に生まれ合わせながら、不幸にもこの難病にかかり、多数の医師の仁術を給わったが、病勢いよいよ加わり、ついに起き上がることもできないようになり、露命また旦夕に迫る。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%9C%B0%E6%96%B9%E7%97%85_(%E6%97%A5%E6%9C%AC%E4%BD%8F%E8%A1%80%E5%90%B8%E8%99%AB%E7%97%87)

この言い回しはもともとは「露命旦夕に」だったようだ。「露命」と言われたらピンとくる人も多いのではなかろうか。この言葉が使われるうちに、どこかで「露」が落ちてしまったのだろう。だから「命」と書かれたものを「めい」と読むのに違和感が生じるわけだ。


と、ここまで書いたところで違う解釈があるのに気づいた。「露命」は自分の命を指す場合にしか使えないのだ。他人が私のことを指して「こいつの命、朝露の如しwww」と言ったら激おこである。だから、誰が言うかによって「露命」になったり「命」になったりするのだな。気遣いとへりくだりが古い日本の文化である。今の人はこんな気遣いはできない。だからこの語は廃れているのだなあ。

🍋🍋🍋

夕食はパスタ。「イーブイ」を作るつもりだったが、すでにお腹が減っていて煮込み料理は無理だった。待てない。すぐにできるパスタにする。

人間は矛盾に満ちているので、急いでるのに変な調理をし始める。トマト、セロリ、にんじん、ニンニクをブレンダーでガーッとやって香味野菜ジュースを作り、焼き玉ねぎと混ぜてパスタソースにした。この調理方法は「ファイナルカレー」と呼ばれるカレーの作り方を参考にしている。『いちばんおいしい家カレーを作る』という本で紹介されていたテクニックで「欧風料理で香味野菜が大事ならば、粉砕してしまえ」という発想。

薬膳カレーパスタスパイス抜き

果たしてできたものはカレーだった。いや、パスタである。パスタなのだが味はカレーだった。クミンもコリアンダーも入っていないのになぜかカレーの風味がある。おいしいがなんか変。
カレーと言っても薬膳系の味だと思う。おそらくセロリを入れすぎたのもある。薬膳系なのでどこか和風っぽさがあり、醤油をかけるとさらにうまくなった。

8/20(日)国産異常小麦粉、現実逃避ビリヤニ

うどんを作った。粉はゆめちから。パン用に買っておいたのだが、使いにくい粉なのでパン用途ではクビになった。何がまずいのかというと、硬すぎること。水と合わせるとふつうの粉よりも硬い生地になってしまうのだ。モチモチというよりもガチガチ。グルテンか何かが強すぎるわりにあまり味がしなくてパンとしては微妙である。タピオカ粉かな?

ニーダーで混ぜ、圧延し、苦労して麺の形にしてみた。ところが、茹でて食べてみたらうどんという感じがしない。鹹水を入れていないのに、麺が硬くてラーメンみたいな食感になっている。それもそのはず、この粉はラーメンでよく使われるのだ。家二郎をするのに使っている人がいた。ある程度再現できるようだ。粉が異常なので食感だけでラーメンぽくなる。むちゃくちゃである。

🥪🥪🥪

ビリヤニも作った。夏季休暇が終わるのが嫌になって。縁起物を作って気分を盛りあげるのだ。

初めてなのでいちばん基本的なレシピにした。鶏肉のグレービー(カレーだと思ってよい)の上に茹でたバスマティ米を載せて蒸す方法。

チキンビリヤニ

おいしくできたのだが、少しべちゃべちゃになった。ビリヤニの難しさは蒸す工程にあるようだ。鍋の特性と熱源、グレービーの性質を鑑みてちょうどいいパサパサ具合で炊けるように工夫せねばならない。日本米の炊き込みご飯と違ってビリヤニにはパラメーターが多く、野菜の個体差みたいな偶然的な要素も出来栄えに関わってくる。でも、だからこそ料理としておもしろいのかもしれない。

作って食べたらすぐに次のビリヤニのことを考えていた。また作る気がする……。

🥪🥪🥪

『芸術のパトロンたち』を1ページ読んだら獅子の爪痕だとわかった。手練れによる文章だ。リズムがよくて情報密度が高い。
著者略歴をみたら戦前生まれ東大卒だった。やっぱり。なぜ戦前生まれのエリートはこんなにも文章がうまいのだろうな。戦前の教育に何があったのか。

🥪🥪🥪

『「野口体操」ふたたび。』を読んだ。
東京藝大に変な体操の授業があった。にょろにょろ身体を動かす変でダサい体操で、この講義をとった学生たちは「はずれだ」と思ったそうな。しかし妙な魅力があるのか、学生たちは気がついたらにょろにょろし始めるのであった。この野口体操のファンおよび弟子である元ピアノ奏者が書いたのがこの本。野口体操の成り立ちおよび、その哲学が語られる。この体操をするとたしかに身体の力が抜ける。全身がカチコチになっている現代人に良さそうな動きだった。

8/21(月)薬より運動、マインドブラインドネス

社会復帰の日。7時半に緊張で目覚めた。Slackとメールのログが溜まりすぎて読みきれずに1日の労働が終わった。

🧊🧊🧊

鍼の先生に「抑肝散てどうなの?(妻が)服用してみてよい?」と聞いてみた。

先生によると「市販の漢方薬はほとんど効かないし、効くにしても時間がかかる。ほぼ効かないので飲んでもいいのはいい」という評価だった。なぜならドラッグストアで買える漢方薬は有効成分が処方薬の半分しかないから。また相性の問題もある。効く人には効く。

なぜ相性があるのか?漢方薬は大腸の腸内細菌の力を借りて作用するから。まず、大腸へ到達するまでの間に胃酸などによって効果が減じられる可能性がある。そして仮にうまく大腸に届いても意図した吸収をされるかは腸内細菌の状態次第。胃や小腸で吸収される薬と違ってパラメーターが多いのだ。


「(たいていの場合)運動したほうが手っ取り早いよ」とも言われた。ウワーおっしゃる通りです。
運動でどうにもならない問題は、鍼灸で解決してくれる。だから通っているのだ。

🧊🧊🧊

『自閉症とマインドブラインドネス』を読んでいたら「(重い)自閉症の人は誤信念課題ができない」ことを知った。いわゆるサリーとアンの課題で「他者が何を知っているか?」を推定できるか調べる試験。
もちろん他人の心なんて知る由もないのだが「この人納得してなさそうだなー」とかはなんとなく伝わるものである。自閉症ではない場合は。

これができない人はいるのだ。身の回りでも心当たりがある。「相手が何の情報を持っているか?」「相手は会話についていけているか?」を把握できない人に対して、内心では「主観が強すぎる人だなあ」と評価してきたのだが、心理学界隈では「心の理論ができていない」というらしい。

この本によると自閉症は脳の器質的問題らしい。つまりハードウェアの問題だ。本人の努力でどうにかなるものではないので、なんとか先回りをしてサポートするしかないのだと思う。

8/22(火)ペットと食べもの、充分に豆の味が出て美味であります

睡眠がダメでなぜか早起きしてしまう。頭が回らぬまま夜まで働いたが、社交ダンスレッスンをしたら回復した。運動で血流をよくするのは最強の健康法らしい。

🫚🫚🫚

我が家のモルモットの名前はカレー味。毛並みが黄色いから。ターメリックみたいな色である。だいふくという名のハムスターもいたことがある。

一般的なペットの名前として、おはぎ、おもちとかそういう名前もつきやすい。黄色ければきなこになる。
これらの傾向が日本だけかと思ったらそうでもないらしい。海外でもビーフ・ストロガノフ、ラビオリ、パパイア、エッグ、アボカド、バナナなどなど。

なので、これは人類共通の性質であるようだ。我々はペットをなんだと思っているのだろうか。

カレー味さま

🫚🫚🫚

戦前の女子高等学校の教本を読んでいる。科目は割烹。

当時の教科書のテキストには独特の味がある。人間が書いている感じがしてよい。例えば味噌すりについて「充分に豆の味が出て美味であります」というある種余計なことがかかれている。
教科書はこれでいいのだ。カチコチしていてはいけない。おおらかな教科書が欲しかったものだ。

最初から強火でよろしい

あとは飯炊きの知見。1929年の時点で「はじめチョロチョロ」は時代錯誤になっていたようだ。なのに未だにこれを口酸っぱく言う人がいる。ただ覚えやすいから、というだけだとは思うがこれほどまでに誤った知識は時代を超えて残ってしまうのである。

できればPDFじゃなくて物理書籍で読みたい。調べてみると戦前の教科書の新装版は見つかるのだが、中身は現代語訳されていた。それじゃあ意味がない。私は戦前の日本語のリズムがよいから読んでいるのであって、それを潰したものが欲しいわけじゃない。
新装版のAmazonレビューを見るに、修身とか国語の教科書をありがたがるのは「真実」に目覚めたねずみたちのようだった。愛国のねずみちゃんたちにそういうものを売りつける出版社もあるようである。

8/23(水)シャインマスカットは冷やすべし

運動のおかげでよく眠れた。元気に仕事をする。

🥥🥥🥥

シャインマスカットを食べたらおいしいと思えなかった。高いのに。ちゃんと高いのを買いました。

Xで調べてみるとおいしくないと言っている人はちらほらいる。ヤフー知恵袋によると「マスカットはどれも甘みが単調である」という回答もあった。じゃあそういうもので私にはダメなのかもしれない。ブドウにはピオーネみたいな馥郁とした香りがほしいなあ。


あとで温度を変えて実験してみた。野菜室で冷やしてみたらちょっとマシになる。白ワインと同じで低温がいいらしい。

我らが農研機構によると10℃がよいとのこと。

8/24(木)雑談が必要な日もある

黙々とコーディングをした日だった。退社して自宅へ移動するとき、ちょうど大雨に降られる。「駅に着くまで降らないでしょ」とたかをくくっていたらオフィスを出た直後に雷が鳴った。 80㍉とかいう馬鹿げた雨だったので傘は無力。びちょびちょ。

一日中人と喋らずにコードを書き続けていたらちょっとあたまがおかしくなった。私は疲れて頭がダメになると踊ったり、戯れに喃語を発したりする。この日は息抜きの雑談が必要だったようである。仕事しすぎ。

大残業をして帰ってきた妻氏と喋って回復した。

🦔🦔🦔

令和最新版COVID-19が職場で流行っていたのだが、感染する人のパターンがよくわからない。マスクをしているか、していないかは関係ないようである。かかる人はかかる。ワクチンは全員打っているものと思われる。免疫はよくわからない。

幸い我が家はまだ感染者が出ていない。未だに感染後、long COVIDで苦しむ人もいるようなので、なんとか回避したいものだ。

8/25(金)獣医はペットをたくさん飼える、モップもるちゃん

よく寝て元気に仕事をした。大量のタスクを抱えていたが、半分しか終わらずに土日に突入した。

🦦🦦🦦

これは無理なのだが、モルモットの多頭飼いをしてみたい。少なくとも10頭くらい。私の頭だと10種類の名前を覚えられないかもしれない。

現実的な問題は獣医だろう。たくさんいると病気の確率があがる。データセンターのHDDが故障しまくる話みたいだ。爪切りも大変。
もし暇な獣医であれば動物を飼いまくれるのだろう。さすがに自宅にレントゲンは置けないが、薬とか検査試薬、簡単な処置をする道具などは持てるはず。行きつけの獣医も爬虫類をいっぱい飼っていたし、獣医はペット趣味の自由度が高いに違いない。いい職業だ。大変だけど。

ハムスターとかスナネズミの多頭飼いはモルモットよりは現実的。なぜならわけがわからないままに死んでいくから。そういえば黄色スナネズミも突然死した。デブねずみだったので心臓麻痺でもしちゃったのだろうか。

🦦🦦🦦

もる掃除をしていたときのこと、床にビタミンC錠剤をぶちまけてしまった。
錠剤は拾って袋に戻したからいいものの、ビタミンCの粉が床に落ちている。回収するのは困難だ。
困ってカレー味氏を床に放ってみた。粉でもビタミンCが好物なので舐めてくれるかと思って。さあ働けモップもるちゃん。

ところが、カレー味氏は怖がって固まったのであった。好物であろうと知らない土地はダメらしい。おそらくピーマンくらいの好物でないと掃除機もるちゃんにはなってくれないのだと思う。

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