週報 2022/06/19 本当に役立つ栄養学を読んだ, サブジとうどん
ブルーバックスの『本当に役立つ栄養学』を読んだ
本屋で見かけて買った。料理と健康のオタクとしては買わねばなるまいと思ったので。
思ったよりは内容がよくて、知らない知識がたくさんあった。本は知らないことがわかりやすくかかれているとよい。
β酸化はたいへん
われわれの身体はクエン酸回路で得られるATPで駆動されている。クエン酸回路は糖分と脂肪酸とタンパク質で動かせる。
クエン酸回路に脂肪酸を入れるのに前処理が必要である。これをβ酸化と呼ぶ。
問題はβ酸化のコストである。手間がかかるのだ。ながーーーい脂肪酸をクエン酸回路に入れるには、短く切らないといけない。切った物質をあれこれ変換してクエン酸回路に入れる。
なぜβ酸化のコストは高いのか。元化学屋の妻氏を質問攻めにして以下の理解を得た。
脂肪酸のC-C結合は安定しているので、これを攻撃して切り離すのにエネルギーがいる。
不飽和脂肪酸は二重結合があるからまだマシだが、飽和脂肪酸(つまり牛脂とかの常温固体の脂)に至っては極性がないので分解にたいへんなエネルギーを要する。
つまり何が言いたいかというと脂肪は食べすぎないほうがいい、ということです。当たり前ですね。
特に、常温固体の脂を食べると胃もたれがやばいのは直観に合ってますね。
小麦粉のアミノ酸スコアが米よりも低い
パン作りではタンパク質10%の小麦粉を使うので、タンパク質量が多いものかと思っていた。だが、アミノ酸スコアは悪いらしい。量があってもバランスが悪いのかな。
お米食べろお米、という話になる。
有酸素運動がよいとされるのはクエン酸回路に酸素が必要だから
またクエン酸回路なのだが、代謝の本質なので仕方がない。
激しい運動をするときは酸素が足りなくなるので、クエン酸回路を回さずにグリコーゲンの分解でエネルギーを得ている。
しかし、グリコーゲンはあらかじめ骨格筋や肝臓で作って貯めておくもので、貯蔵量には限りがある。
脂肪や糖をたくさん燃やすには酸素が必要なのだ。背筋を伸ばしてしっかり呼吸をしながら軽い運動をしましょう、ということになる。
骨は分解されて入れ替わっている
筋肉も何もかもそうだが、常に分解して再構築されている。骨も例外ではないようだ。諸行無常である。
厄介なことに、カルシウムはイオンチャンネルにも使われる。筋肉の収縮や神経伝達物質の放出に関わるのでなくなるとやばい。
なのにカルシウムは少しずつ体外に出ていく。尿管にできる⭐️がよい例。
つまり、カルシウムの摂取量が足りないと骨を溶かしてイオンチャンネル用に充てることになる。骨はイオンチャンネル用物質の貯蔵庫でもあるのだ。
骨がスカスカになりたくなかったら牛乳を飲めという話になる。カルシウムの吸収効率をあげるためのビタミンDも忘れずにね。
砂糖やブドウ糖は吸収がはやい
デンプンは3時間くらいかかるらしいが、甘いやつはすぐに吸収されて脳に効く。
つまり朝起きて頭がぼうっとしているときは甘いものをとるとよいだろう。
まとめ
以上が私の理解した健康の本質です。まだまだいっぱいポイントはあるだろうけど。
雑記
4年くらい座っている椅子の設定が間違っていたことに気づく
アクタスに展示されている椅子と、自宅の同じ椅子を座り比べてみたら、ぜんぜん座り心地が違うのに気づいた。
原因はリクライニングの柔らかさ設定。固めに設定していたせいで、せっかくのリクライニング機能が死んでいたのだな。
数年間微妙な椅子だなあと思っていたが、設定を変えただけで揺りかごに化けてしまった。これまでいったい何を……。
サブジを作った
左京区元田中にある思い出のカレー屋(DiDi)の副菜を再現できないか試してみた。
サブジには芋とキャベツ、タマネギ、クミンが入っている。ほくほくしてうまい。味はインドで刺激的。
これがなかなか簡単に作れて日持ちもするのでたくさん作るようになった。なぜか味の劣化が少ないようで、3日冷蔵庫に置いておいてもまずくならない。
レシピはこちらを参考に改造した。
カレー粉をガラムマサラに置換し、塩をちょっと少なめにしている。野菜は何をいれてもいいと思う。
おいしいうどんを作った
調子に乗っていつもの倍の量を仕込んだら、麺帯を置いておくスペースが足りなくなって混乱した。工程がめちゃくちゃになって泣きながら製麺をすることに。メモリはたくさん確保しましょう。
でもおいしいものができた。自分用に茹でたのに妻氏が8割食べてしまうくらいに。私の夜食が……。
Zoom会議で喋らずにチャットで発言することが増えてる
半分は怠惰なのだが、切実な理由もある。私は喋るのが遅いのだ。会話に割って入るタイミングとかもよくわからない。いつも困っている。
会議がぜんぶZoomになったのでこの点では楽になった。物理会議だとほんとうにタイミングがむずかしい。音ゲーとか苦手である。会話って音ゲーじゃないですか?
チャット欄を拾ってくれる同僚に甘えているとはいえる。でも、本質ポイント高めのことしか書いてないのでまあいいだろう。
6月って祝日ないじゃん有給発動
あちこちへ出かけて用事をこなした。自作PCパーツの下身、オーダーメイド革靴の相談、AirPods Proの無料交換。
歩きまくったせいで翌日足がだるくなって一日が終わった。かなしい。
歩いたあとはストレッチをして股関節の血流をよくしておかないといけないのを思いだした。
梅雨入り
先週までは湿度が低くて快適だったのに一転して不快になった。気温が高くても湿度が低いと快適なのを体験し、除湿機の導入を検討する。
夏の冷えに注意
暑いからと思って気を抜くと身体が冷えてダルくなるのが夏なので気をつけましょう。夏でも首もとは冷やしてはならない(冷やしました)。
千円程度の飲食店がすぐに潰れる構造を考えていた
料理をおいしくするのに必要なのは、手間・食材の質・設備・技術など。
懐石とかフランス料理の高級なお店は、これらの条件すべてを揃えている。だから値段が高くなる。
一方で都市部の千円程度の店の技術は高くない。安い飲食店が売っているのは手間のコストなのだ(もちろん食材原価と土地代はかかっている)。
手間を売るだけだと厳しい競争に晒される。技術なしで手間をかけるのは誰でもできるからである。地域でユニークな存在にはなれない。こうして店は潰れていく。
「都市部の」と条件をつけたのは、地方では食材の質パワーで勝負ができるから。例えば北陸の魚市場では雑な海鮮丼を食べてもそうとうおいしいだろう。
さらに例外はあって、土地を持っている場合。いわゆる「家賃を払ってない味」である。
商売で大事なのは差別化だなあ、と思った。競合が多いところに行ったらダメですよ。
お金の使い方は教養なのかもしれないと思った
「いいお金の使い方」「ダメなお金の使い方」は確実にある。
私は中流(死語)出身なのでお金の使い方の心得を習った覚えはないが、明治から貴族をやっている家なんかは教えがありそう。