ホテル不要の新しい旅の形|ワークアウェイで節約しながら世界を巡る【体験記】
海外旅行と聞くと、旅費が気になって躊躇してしまう方もいるのではないでしょうか。宿泊費や食費が特に大きな出費....。そんな旅費問題を解決してくれるのが 「ワークアウェイ(Workaway)」
私自身、ワークアウェイを利用しながらヨーロッパの旅をし、15泊分のホテル代や食事代がすべてタダになりました。結果、ヨーロッパでの1ヶ月の旅費を30万円まで抑えることが可能に。
しかも、ワークアウェイは旅費の節約だけでなく、現地の人々との交流やリアルな生活を体験することができるのです。
この記事では、ヨーロッパの中心地ともいわれるベルギーで、私が体験した9泊10日のワークアウェイのリアルなエピソードをご紹介します。
ワークアウェイとは?
ワークアウェイの概要
登録料(個人の場合)
年間利用料は US$ 59(約9,228円)(2024年12月22日時点の為替レート)。1年間有効で、何度でもホストを探して利用可能。ホストのレビュー
各ホストにはレビューが掲載されており、事前に体験者の意見や感想を確認できるため、安心して選ぶことができる。利用可能国
ワークアウェイは 190か国以上 で利用可能。ヨーロッパはもちろん、アジアや南米など世界中でホストが登録されており、自分の旅先に合った受け入れ先を見つけることができます。
ベルギーの田舎町でのワークアウェイ体験
2024年1月初頭、私は初のワークアウェイを体験しに、ベルギーの田舎町を訪れました。観光地ではない、小さな町での滞在。ローカルのベルギー人しか住んでいないような環境に足を踏み入れるのは、不安もありましたが、それ以上にワクワクしていました。
ホストとの出会い
ホストは、日本語を少し勉強している男性の美術家さん。事前に日本からメッセージのやり取りをしていたので、待ち合わせ場所の駅で迎えてもらい、そのまま車でホストのお家まで案内してもらいました。英語が話せる方だったので日常の会話はスムーズ。時々日本語で話す姿に親近感が湧き、自然と距離が縮まりました。
ホスト宅では、個別のベッドルームを用意してくれており、食事も朝以外は全てホストが作ってくれました。朝食は台所にあるパンやフルーツを自由にいただくスタイルで、気楽に過ごすことができました。
仕事内容と自由時間
1日の作業時間は約4時間で、週2日は休み。DIYをしているお家だったので、主な作業は掃除や古い壁紙剥がしの手伝い。正直、力仕事は少し大変でしたが、これもまた良い経験になりました。
作業が終われば自由時間。田舎町を散歩したり、電車やバスで隣町に足を運んだり。ホストが車で近くの観光地を案内してくれることがあったり、ホストのお仕事の関係でブリュッセルへ出向く際は、一緒に車に乗って街に繰り出して散策したりしました。
現地生活を満喫
一番印象的だったのは、現地人の生活を間近で体験できたこと。観光地を巡るだけではわからない日常の一部に溶け込むことで、「旅先の人々のリアルな暮らし」を肌で感じることができました。ホストが振る舞ってくれる家庭料理はレストランでは味わえない素朴な美味しさがあり、その土地の文化を感じさせてくれるものでした。
辛かった経験
良いことばかり書いてきましたが、もちろん大変なこともありました。
まず、1月の凍えるような寒さの中、ホストの家のヒーターが故障し、極寒の環境で生活する羽目になったことです。一応、小型の電気ヒーターは使えたものの、気温が-8度まで下がる寒さにはほとんど役に立ちませんでした。震えて寝ていましたが、幸運にも風邪にはならず。(流石に寒すぎたため、出発の日を早めました)。
さらに、ホストから「家の水道水はそのまま飲めるよ」と言われ、その言葉を信じて飲んでしまった結果、ひどい腹痛に襲われ、一晩中トイレで過ごすことに(悪夢)。ベルギーの水は硬水で、日本人の体には合わないことが多いようです。水事情は知っていたのですが、ホストの家のフィルター水は大丈夫だと思い、普通に飲んでしまいました。現地の人の言葉を鵜呑みにするのは、場合によってはリスクが伴うと学びました。(胃薬持ってきてて本当によかった。)
お金では買えない体験を
ワークアウェイを通じて、15泊分のホテル代を節約できただけでなく、お金では到底得られないような貴重な体験ができました。美術家のホストとの交流やDIYのお手伝い、自由時間を活用したプチトリップ、日本人がほとんどいないほぼ100%ローカルな町での滞在—— 観光では味わえないような、深みのある旅は、あなたにその場所の「本当の姿」を見せてくれるのだと思います。
ワークアウェイは単なる節約の手段ではなく、旅を豊かにする新しい形の一つです。皆さんも、現地生活を味わいながら旅費を抑える方法として、ぜひ一度試してみてはいかがでしょうか。