発見のデザイン | Xデザイン学校マスターコース2024 #5
ユーザに対するインタビュー結果から、様々な価値の発見があった。これらの発見に利用した方法は上位下位関係分析やKA法である。これらを利用した感想や気付きをこの記事で話していく。
上位下位関係分析
これは、インタビューのありのままの事実→その事実のユーザの目標→目標からユーザの本質的価値を導くという分析方法である。
インタビュー結果の羅列をして、目標・価値の発見をするといったシンプルなものであるので非常にやりやすかった。
一方で、背景情報やなぜその結果をしたのかというコンテキストが書いていないので、目標を見誤って各可能性があることが考えられるので注意が必要であるように感じた。
また、行為の目標と本質的価値をごっちゃにしやすいので、それぞれ何を書くべきかの定義と下位と上位のつながりが論理的であることが大事だと感じた。
KA法
これは、出来事(状況・動機・行動)→心のネガティブな声→背景の価値のように価値を発見を発見する方法であり、その後、KJ法等でグルーピング→それぞれ関係性でつなげる(価値マップ)をすると良い。
上位下位関係と比較すると背景(出来事)が起因で"誤った文脈での結論"が出にくいように見える。
例えば下記は同じ"副業をしている"という結果だが、背景情報により導出される心の声と価値が変わってくる。
しかしながら、心の声が難しい。"心の声は本当なのか?ということはインタビューを振り返りキャッチアップするかユーザ自体に聞かないと厳しいように思える。主観が入らないことがポイントだと感じた。
その他の発見方法
他にも以下のような価値・行為・ユーザ属性の発見方法があるためぜひ試してみたい。
価値・意味・理解を把握したい!
リサーチ方法:デプスインタビュー・フォトエッセイ
ユーザモデリング方法:上位下位関係分析・KA法
行為・文脈・流れを把握したい!
リサーチ方法:エスノグラフィー・Contextual Inquiry(文脈質問法)・行動観察
ユーザモデリング方法:ジャーニーマップ・問題シナリオ・ワークモデル分析
ユーザの属性・目標を把握したい!
リサーチ方法:アンケート・インタビュー
ユーザモデリング方法:ペルソナ法
また、インタビューデータの分析としてはKJ法やSCAT分析、新たな発見を得るための知識創造プロセスとしてSECIモデル、シナリオを描く手法である9コマシナリオがある。
さいごに
フレームワークの使い分けは実際にやってみて振り返ってみて再度やらないと完全には理解出来ないように感じた。加えて、それぞれのフレームワークを”なんとなく"実施すると誤った分析結果が出てしまうように思えた。
フレームワークは便利だが常に本質を見誤らないことが、より有意義な価値をどう発見するかのデザイン(設計)に必要なことだと考える。
これにより、ありきたりな結果・まとまりすぎて面白みのない結果ではなく、恣意的でなく価値が見出せそうな発見ができる確率が上がるのではないかと思う。
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