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やさしい地獄

漫画キングダムは内容が濃い。72巻まで行くとはじめの方の記憶が薄らいでいく。
改めて1巻から読み返すと多くの気付きを得られる。
例えば蒙武。傑出した武威を持つ、秦国の将軍である。勢いが先行するタイプなので突破力はあるものの、そこを逆手に取られ、敵国・趙の総大将・李牧の罠にかかり、結果として秦の総大将である王騎将軍が討たれる。

安定した居場所を捨ててやりたいことを実現するには「勢い」が必要だ。
しかし小さな複数の障壁にぶつかりながら時間が経過していくと、その勢いは徐々に失われていく。「ここが勝負どころだ」と気合いを入れ直しても、その勢いのまま大きな壁にぶつかり頭を廻ししばらく動けなくなる。

こうして「勢い」だけでは解決できないことを学ぶ。

ゲストハウスを開業するにあたり、正直、課題の多さに辟易としている。
覚悟を決め、仕事も辞め、資金の工面もした。実行に移せば売上をめぐり苦労はするだろうと予測していた。
しかしそれは大きな間違いだった。

覚悟が決まっても物件は決まらないし、物件が決まっても直してくれる施工会社が見つからないし、施工会社が見つかっても予算が合わないし、予算が合っても消防法に引っかかるのが現実である。計画を修正しながら全てを乗り越えた先に、物件の賃貸人に賃貸人としての欠陥が見つかり白紙に戻った。

金でも勢いでもないもの。
情熱と呼ばれる大元の火種。それとそれをコントロールする空気。
7月に行ったばかりなのにまた壱岐島に行きたくなっている。

ゲストハウス開業をめぐる現在地

2014年-2016年 欧州30カ国をバックパッカーとして廻り、日本の発信に関心を持つ。桐生と高崎で空き家活用に関わる。
2023年11月 ゲストハウスを開くための物件を群馬県で探し始める。
1月 物件を決めて保健所と消防と施工会社と金融機関を廻る。
2月 融資がおりず、検討物件での実施を断念する。
4月 群馬県へ移住して、再度物件を探し始める。
5月 物件を決めて保健所と消防と施工会社と金融機関を廻る。
    起業支援金に応募する。
6月 融資がおりる。
    旅館業と飲食業で申請する。
7月 消防法の関係で大幅な予算超過になり、事業計画を見直す。
    同物件にて保健所と施工会社と金融機関を廻る。
    起業支援金に採択される。
8月 住宅事業法で融資がおりる。
     21日 施工会社を決める。
     22日 物件の契約日、施工の契約日を決める。
     23日 賃貸人に物件を貸す権利がなく、家庭裁判所の許可を待つ。

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Nomura Keisuke
最後まで読んでくださいましてありがとうございます! 一度きりの人生をともに楽しみましょう!