会議は本題の前に、認識合わせから
最近はほぼ毎日、打合せに向けてメンバーが作ったアジェンダをレビューしています。
毎日アジェンダに向き合っていると、流れるような議論の設計と、そうでないもの違いが見えてきます。
良いアジェンダがあると、会議でスムーズに意思決定がされますよね。
流れるような議論設計をするためには、ちょっとした仕掛けが必要です。
■アジェンダは議論すべき手順
アジェンダは普段は無意識に使っている言葉ですよね。
アジェンダは『セッションで掲げたゴールを達成するための、議論の手順のこと』を指します。
会議の参加者はアジェンダを見れば、何を議論するのか、イメージを持つことができます。
ところがアジェンダを設定しているにもかかわらず、参加者間で議論が噛み合っていない。こんなことが起こり得ます。
プロジェクトの要件定義の打ち合わせなどで、よく見られる光景だったり。
■自分と相手の間には認識レベルに差がある
なぜ、アジェンダを掲示しているのに、議論が噛み合わないのでしょうか。
何のためにアジェンダを作成しているのか。分からなくなってしまいますよね。
当日のファシリテーションの仕切りも影響することはありますが、アジェンダの組み方に原因があることも実は多いと感じています。
アジェンダに相手目線が足りないんです。
話す側は自分の言いたいことはわかっていますが、聞き手が自分と同じ理解をしている状態とは限りません。むしろ、多くの場合、前提の理解度に差がある。
システム導入の打合せを例に挙げてみます。
システムの標準機能で対応できない要件を、カスタマイズするかどうかを決める場面。
カスタマイズするかどうかを決めるには、標準機能がどこまでできるか、知識・内容を認識しておく必要があります。こういった内容を話し手から相手に伝えることができてないと、議論が噛み合いません。
良いアジェンダを作るためには、自分と相手の理解度・情報にギャップがあることに気づくことがポイントです。
■ 会議は本題の前に、認識合わせから
会議では本題に入る前に、自分と相手の認識レベルを合わせましょう。
相手と認識を合わせるための切り口は主に2つあります。
1つ目は、議論の前提となる情報を共有できているか。
議論の目的や議論の背景といった大前提となる情報のことです。
2つ目は、議論の中身に関する認識を合わせること。
議論されていることを理解するための、知識や情報のことを指します。
アジェンダを作るときに、検討論点を決めるために必要な情報は相手にあるのか。自分と相手で同じ目線になるように情報を出しているか。冷静になって見直しましょう。
■おわりに
アジェンダは会議における基本内容ですが、「議論の設計」という観点で非常に重量なスキルです。
「議論の設計」は、ファシリテーションのスキルの一つです。
プロジェクト進行を円滑に進めたい人は、ファシリテーションを学ぶのもおススメです。
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それではまた!
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